地域・文化:イングランド
 古英語のスュルス(Þyrs)「怪物」(『ベーオウルフ』ではグレンデルに対して使われている)に由来する英単語。
 古くは大きな怪物を意味していたが、キリスト教化とともに「悪魔」を意味するようになった。たとえば725年の語彙ではオルクスと並べられて地獄の悪魔であるとされている。1225年の文書では、ベルゼブブは「地獄のサース」と呼ばれている。
 時代が下ると地方においてゴブリンやホブゴブリンといった妖怪を意味するようになる。
 マイケル・エイズルビー・デナムの『デナム民俗語彙』にはThursとして掲載されている。