ビンジール・ビンジール†
地域・文化:オーストラリア・クィーンズランド
「赤い尾をもつミソサザイ」
ケープ・グラフトンの先住民に伝わる鳥。
大昔、地上には火というものが無かった。そこで、ビンジール・ビンジールが天上に行って火を取ってきた。しかし彼は地上のほかの存在に火を与えようとせず、尻尾にそれを隠した。仲間のところに帰ってきて、うまくいったか尋ねられると、彼は、手に入らなかったといい、いろんな木で火を作ってみたらどうかと言った。ビンジール・ビンジール以外の仲間はいろいろと木の枝を持ってきて、懸命に火をおこそうとした。しかし一向に火はおこらず、しまいにはそれを投げ出してしまった。ふと振り向くと、ビンジール・ビンジールの尾の先端に赤い点がある。彼は笑い出し、ビンジール・ビンジールにそのことを指摘した。このミソサザイはしかたなく火をもってきたことを認め、どんな木から火をおこせばイイのかを教えた。
関連項目†
参考資料 - 資料/187: