キムナイヌ†
Kim-un-aynu
地域・文化:アイヌ
別名:キムンクッ(Kim-un-kux)、キモカイクッ(Kim-okay-kux)、ロンコロオヤシ(Ron-koro-oyasi)、オケン(Oken)、オケム(Okem)。
キムンアイヌ。
「山に住む人」。
字義通り、村落ではなく山の奥に住んでいる人のような妖怪のことである。全身が毛深く熊のように覆われ、顔までもが毛だらけで、衣服は身に着けていない。ただし木の切片のような道具を使うことはあるようである。
あるとき石狩の山奥に二人の老人が入ったところ、殺されたアイヌの死体があったので誰がやったのかと探るとそれがキムンアイヌによるものだということがわかった。そのキムナイヌは洞窟に隠れたが、二人は追っていって捕まえようとした。すると中から箙が投げ出された。・・・これはアイヌの習慣によれば、謝罪の印としての代償物であるのだろう。二人はそう考え、これ以上深追いして殺してしまっては帰って祟りがあるかもしれないと考え、箙を持ってそのまま帰った。今でもその箙が伝わっているという。
関連項目†
参考資料 - 資料/141:; 資料/242: