ティンニーン

Tinnīn

地域・文化:アラビア


 アラビア語における、ドラゴン。海に住む怪物のこと。語源的にヘブライ語のタンニーン、ウガリト語のトゥンナーンと同一である。

 博物学者のアル=カズウィーニーによると、ティンニーンは「海棲の動物で巨大、姿は恐ろしく、身体は長く幅広く、頭は大きく、非常にぎらついた眼があり、口には多くの葉がある。ティンニーンは多くの動物を呑み込む。陸の動物も海の動物もそれを怖がっている。もしそれが動いたら、その大いなる力によって海は波でかき乱される。まずもってティンニーンは害なす大蛇であり、陸の動物を見たらなんでも食べてしまう。その害が大きくなったとき、神は天使を遣わしてティンニーンを運び上げ、../ヤージュージュとマージュージュのところへとそれを投げ込んだ。……長さは2リーグほどあり、体色はヒョウのようで、魚のような鱗があり、魚のような二つの大きなヒレがあり、頭は大きな丘のようで、人間の頭に似ていて、二つの長く大きな耳があり、二つの丸い眼がある。その首からは6つの別の首が伸びており、それぞれおよそ20キュビトの長さで、それぞれ蛇のような頭になっている」*1

関連項目


参考資料 - 資料/494:1.318


*1 資料/494:1.318.

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Last-modified: 2010-06-28 (月) 06:03:37