バインシャースラ†
Bhainśāsura
地域・文化:インド
ガンジス川沿岸にあるミルザプールの有名な淵バレーワに潜んでいる水牛の亡霊。
昔、一人の牛飼いがバレーワのほとりで水牛の群れを放牧していたところ、淵の水が怒って、牛飼いもろとも水牛を全て飲み込んでしまった。溺死した水牛たちは、その後バインシャースラという恐ろしい悪魔となって、ナーガやナーギー(蛇神)とともに淵に棲み、人々を恐れさせている。人々は家禽、卵、ヤギを捧げた後ではないとバレーワ淵で魚をとることはできない。
また、バインシャースラは穀物霊であるともされ、穀物が実るころにもこの亡霊を鎮めなければならない。
関連項目†
- Crooke 1896, The Popular Religion and Folklore of Northern India. vol. 1. p. 46.
参考資料 - 資料/38:157-58