地域・文化:ローマ
スカンジナヴィアの島に生息する野獣。エルクに似ているが、その後脚の膝には関節がない。そのため横たわることができず、寝るときは樹木に寄りかかるしかないという。人々がアクリスを捕まえるときは、この習性を利用して、罠に仕立て上げた木を用意し、それを切り倒すことで起き上がれないようにする。 アクリスの上唇は非常に大きいので、草を食む時は後ろ側にさがっていく。そうすれば上唇を巻き込んで口が塞がれてしまうことがないからである。 プリニウスは、ローマでは一度も見たことはないが、多くの人々がアクリスについて語っている、と述べている(『博物誌』VIII.39)*1。
参考資料 -