シェードゥ

Šēdu

地域・文化:アッカド


 シェドゥ、シェズ、シェヅ。
 シェッドゥ(Šeddu)、シードゥ(Šīdu)。
 シュメール語におけるアラド。
 表音的に表記され、また表意的にᴰALAD(KAL×BAD)(A.RÀ KAR)と表記される。

 善と悪、両方の意味を持つ精霊。頭が人間の雄牛の姿をしている。
 シェードゥは個人的なものから宮殿まで、守護する精霊であると考えられていた。例えば、「神々は彼に善いシェードゥと安全な道を準備してくださるだろう」ということわざがある。宮殿を守護するシェードゥとしては、多くの場合同様の精霊であるラマッスやイル(神)と対になって言及されることが多い。また、民衆にも「シェードゥの守護のもとに繁栄が訪れ、ラマッスのもとで幸福が訪れ」るとされた。その立像は、都市や寺院や宮殿の入り口に守護霊像として設置された。この場合もラマッスと対になることが多かった。この場合、ラマッスは女性でシェードゥは男性であると考えられていた(シュメール語ではラマとアラド)。
 シェードゥはまた、アルルハップやラマシュトゥなどとともに悪霊の一覧に名前が載ることもあった。その頭と手は人間のようであった。刺してみて出血があれば人間だが、出血がなければシェードゥなどの悪霊であるという。休みなく人々の家の中を飛びつづけ、人々を締めつけ、体の上に乗って苦しめるとされた。しかしこんな悪霊でも主神エンリルの創造物であるということらしい。また、善なるシェードゥと同じく頭が人間の雄牛の姿をしている、という説もある。

関連項目


参考資料 - 資料/CAD, s.v.; 資料/271:; 資料/350:; 資料/126


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Last-modified: 2010-06-28 (月) 05:59:55