タウテ

Tauthe

地域・文化:バビロニア、ギリシア


 ダマスキオス『第一の諸始原についてのアポリアと解』第1巻にある、バビロニアの../ティアマトに対応する存在。
 宇宙の原初には、タウテとアパソーンという一対の存在がいた。アパソーンはタウテの夫で、タウテは神々の母と呼ばれた。この2人からモーユミス(またはムミス)という子供が生まれた。ダマスキオスは、モーユミスを2つの原理(タウテとアパソーン)から生まれた精神世界(νοητὸς κόσμος)のことではないか、としている。さらに生まれたのはダケーとダコス。そして彼らからキッサレーとアッソロス、そして、それからアノス、イッリノス、アオスが誕生した。アオスとダウケーの間に生まれたのがベールであり、世界の創造者であるとされる。

 この物語はほとんど『エヌマ・エリシュ』と同じで、タウテとはティアマトのこと。アパソーンはアプスーのこと。以下、ムミス/モーユミスはムンムー、キッサレーはキシャル、アッソロスはアンシャル、アノスはアン、イッリノスはエンリル、アオスはエア、ダウケーはダムキナ、ベールはマルドゥクである。残るダケーとダコスはΔαχήとΔαχόςであるが、もしこの冒頭のΔがΛの写し間違いだとするとラケーとラコスになり、それぞれラハムとラフムのことになる。

関連項目


参考資料 - 資料/297:


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Last-modified: 2008-08-18 (月) 07:06:33