ウラ

Ura

地域・文化:ブーゲンヴィル


 死者の霊魂のこと。
 シウアイ人によれば、霊魂にはルマ(Ruma)とウラ(Ura)があり、ルマは生命力で、ウラは死後も存続する霊であるという。ウラは死後3つの場所にいくことになっている。1つはルノノ(Ru'no'no'、極楽)と呼ばれる湖で、死霊は働かず、食も豊かで平安な生活を送っている。2つめはカオピリ湖(Kaopiri)という伝説の湖で、正しく葬られなかった死霊が行く。カオピリ湖は血と炎の湖で、霊はいつも餓えている。3つめはイリノル(Irinoru、血の他界)で、戦死者が行くところである。自殺者もいくらしい。
 ブーゲンヴィル島および隣のブカ島では、ウラは生者に対して悪事を行うことがあるという。ウラは島の中央の火山付近の場所に行き、目玉をくりぬかれた代わりに光るものを入れられる。というわけで、死霊が生者の前に現れても目が光っているのでそれとわかる。夜にブッシュを歩くときは火をつけないと捕らえられるし、儀式を守らないと病気になったりする。しかし、農耕や漁業の手助けになることもある。

関連項目


参考資料 - 資料/133:167


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Last-modified: 2018-03-19 (月) 05:23:48