カラウ†
Kaláu
地域・文化:コリャーク
複数形はカラ(Kála)。
人間に敵対的な存在。超越的な天上の神格よりもずっと活動的である。
最初の人間にしてコリャーク人の始祖となったキキンナク(Quikinnáqu「オオガラス」)の時代、カラウたちは人食いの怪物であり、公然と人間たちに襲いかかっていた。キキンナクは何度もカラウたちを退治していたが、彼がいなくなってどこかに(ある伝承によれば天頂に)行ってしまうと、カラウたちも不可視の存在になってしまった。そして今では目に見えない矢で人間を射て、見えない網で捕らえ、見えない斧で打つという。だからさまざまな病気やいろんな死因はこれらの目に見えない悪霊たちの攻撃によるものである。
天上の神が、この不公平な状況に対して人間の手助けをすることはほとんどない。だから人々は、キキンナクが去るにあたって人々に与えた呪文や、護符、守り、エニェンという守護例の助けを求めるためのシャーマンの儀礼、精霊に対する犬やトナカイなどの生贄などによって自らの身を守ることになる。
関連項目†
参考資料 - 資料/365:417-18