フィンガールクン

finngálkn

地域・文化:北欧


 ケンタウロスのような、半分人間で半分動物のような姿をしている存在のこと。
 アイスランド語版『フィシオログス』では、オノケンタウロスが「我々の言葉で言うフィンガールカン(finngálkan)だ」と述べられている*1

 動物の頭を持ったフィンガールクンの図像は、フランクの小箱に戦士が対面しているものとして見うけられるらしい。

 ある伝説的なサガでは、フィンガールクンは英雄の前に立ちはだかる女怪物として現れる。このフィンガールクンの口は非常に大きかったが、それは彼女の頭が馬のそれであったからである。また、彼女には馬の尾もあった。
 「偉大で印象深い」このフィンガールクンは、英雄に素晴らしい剣を差し出した。そして自分の口にキスをするように求めた。英雄はそれにしたがって彼女のほうへ跳んで抱擁し、そしてキスをした。まさにその瞬間彼女は剣を投げ上げ、その剣は英雄のいたところに落ちた。もし英雄が彼女の言うことに従わなければ、彼はこの剣に殺されていたのである。
 フィンガールクンはサガのなかで詩を語っているが、その真の意味は物語の語り手にも理解されていないらしい。

関連項目


参考資料 - 資料/144:


*1 http://lear.unive.it/bitstream/10278/229/1/Atti1-14s-Dolcetti_Corazza.pdf

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Last-modified: 2013-10-05 (土) 12:55:37