アチャカトゥ

Achacatu

地域・文化:コロンビア・サリヴァ


 あらゆるものの根源的存在であるプル(Puru)の一側面。プルの怒りを呼び起こさせてしまう行為を人に行わせようとする。プルの諸力の放散であると同時に、プルと衝突する力ともなる、という。
 病気もアチャカトゥのせいであるとされ、神話時代に善性のクイシアビリ(Cuisiabirri)から炎を盗み出し、それを病人の体に入れたのが原因であるという。そのため最善の治療方法は冷たい水、ということになる。

 神話によると、原初のとき、プルは雲を吹き出して大地に最初の雨を降らせた。そして、そこから植物や動物、人間が誕生した。しかしアチャカトゥの活動によって、人々はプルのことを否定するようになってしまった。人々は意地悪くなり、プルではなくアチャカトゥの側につくようになった。そこでプルは人々を滅ぼすことにした。彼はカタナ・メノア(Catana Menoa)と呼ばれる大洪水を引き起こしたが、嫉妬深いアチャカトゥは崇拝者のうちから一組の男女を助けだし、イルカの腹の中に隠した。洪水の水が引くと、彼らは腹の中から這い出てきた。この出来事によって彼らはプルの力を思い知らされたのである。
 彼らの子孫たちがプルに畏敬の念を持つことに嫉妬したアチャカトゥは、巨大で恐ろしい蛇を作り出した。この蛇は人々を食べつくそうとしたが、クイシアビリが蛇と戦い、炎によってこれを殺した。死体は腐敗し、そこに発生した蛆から敵対部族が生まれたのだった。

関連項目


参考資料 - 資料/606:40-42


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Last-modified: 2010-06-28 (月) 05:49:02