唐土の鳥†Toudo no tori
とうどのとり 地域・文化:日本 正月七日に中国からやってくるとされた怪鳥。正月の行事「春の七草」において、伝統的に歌われてきたまじないのなかにその名が見える。 管見のかぎり、唐土の鳥についての具体的に独立した伝承は見当たらない。 「唐土の鳥」という語の文献初出は、「せり、なずな」から始まる七草の歌と同様に、室町初期の14世紀中ごろであり、藤原定家に擬せられた歌論書『桐火桶』(1363?)にあるのが確認できる。それによると、正月七日に七草をたたく回数は7つを7度の49回だが、このとき歌うのが、 「唐土の鳥」とは何かについてだが、これは「春の七草」の起源と考えられている行事を記した中国・梁代の『荊楚歳時記』(6世紀)に、同日夜に鬼鳥(鬼車鳥)という怪鳥が飛んでくるのを、床を打つなどして追い払う習俗が記述されており、この鬼鳥が(ほとんど形骸化したかたちで)日本に伝わったものではないかと考えられている。 しかし「日本の鳥」とはなんだろうか。「日本の土」のなまったものという説もあるが、さてさて。 また、『遠野物語拾遺』ではトリが訛ってトラになり「とうどの虎と田舎の虎」になっている。 関連項目†参考資料 - [[資料/]] |