ドッペルゲンガー

Doppelgänger

地域・文化:ドイツ語


 「二重に歩くもの」。
 ドッペルゲンガーはもう一人の自分に会ってしまう、という心霊現象のことや、そのもう一人の自分を示す用語。
 英語ではダブル(Double)、スコットランドではレイス(Wraith)またはフェチ(Fetch)という。また、現代の精神分析学ではオートスコピー(Autoscopy:自己像幻視)という。多くの場合、彼は近くに現れ、色は灰色や黒や白などのモノトーンであり、姿は立体的ではなく平面的、ときには透き通っていることもあり、年を取っていたり逆に若かったりすることもある。
 ドッペルゲンガーを見た者は、大抵の場合それから衰弱して死んでしまうし、自分の精神の衰弱に絶えられずに自殺してしまうこともある。ドッペルゲンガーは普通は本人にしか見えないので周りの人にはなぜ彼が(ドッペルゲンガーを見るのは大抵男である)衰弱していくか分からないし、本人もまわりに狂人と思われはしないかと恐れ、その事実を打ち明けることは出来ない。結局は彼の日記や書置きを見て、人々は真相を知る。
 ドッペルゲンガーを見るということはみずからの魂が肉体から抜け出ているということであり、魂が抜け出た肉体は死ななければならないのである。
 ドッペルゲンガーを見て死ななかったという例は少ないが、たとえば文豪ゲーテは21歳のときに自分のそれを見たが83歳まで生き、天寿を全うした。日本では芥川竜之介が銀座などでみた、という例が有名だが芥川はドッペルゲンガーを主題にした小説を書いていた途中に自殺している。

関連項目


参考資料 - 資料/125:


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Last-modified: 2010-06-28 (月) 05:23:28