*ドモヴォーイ [#d0b0489a] CENTER:&size(25){Domovoi&br;Домовой}; 地域・文化:ロシア ---- 正しくはダマヴォーイ(ロシア語では、アクセントのある場合以外はoはaと発音する。この事典では多くの参考資料に従ってそのままオと表記している)。~ 別名:ジェートコ、ハザイン、スセトコ。~ 語源ドーム(家という意味)がしめすように、家の精霊。日本でいう座敷童子、イギリスにおけるホブゴブリンといったところだが、それよりもずっと年老いている(ように見える)。そしてホブゴブリンと同じように、実名では呼ばず「じいさん」とか「家の主」とか「あれ」とかいった名前で呼ばれる。ドモヴォーイは全身真っ白な毛に覆われていて、その毛はてのひらも覆い尽くす。時には角が生えていたり尾がついていたりするが、その実体ははっきりしない。それは死んだ祖先の姿だったりするし、家畜や干草の束として現れることもあるというから、本当の姿はないのかもしれない。~ ではどういうふうにドモヴォーイが人間に感じられるのかというと、多分、たいていは一番敏感である聴覚で感じられる。彼らはうめき声、ささやき声として知覚される。彼らの声は普段はやさしく耳に心地よいが、ときたま陰気になる。そして泣き声がするときは、家族の誰かが死ぬ前兆であると覚悟しなければならない。~ ドモヴォーイは自分のすむ家に親しむと、その家から離れたがらなくなる。ロシアの農夫が新しい小屋を建てると、農夫の妻はそこに住む前にパンの一切れを暖炉の下においてドモヴォーイを誘う。~ ドモヴォーイは男性名詞で、彼の妻はドモヴィーハとかドマニャーとかいう名前で呼ばれる。ドモヴォーイは暖炉の側や敷居の下に住むのだがドモヴィーハは地下室を好む。 **関連項目 [#ndde496f] -[[../ドモヴィーハ]]、[[../ドヴォロヴォーイ]]、[[../オヴィンニク]]、[[../バンニク]] -[[キーワード/家]] ---- 参考資料 - [[資料/126]]:;[[資料/75]]: