地域・文化:アラビア;ペルシア
またはニスナス。
アル=カズウィーニーの『創造物の驚異』などに知られている妖怪。
彼によれば、ナスナースとは頭が半分、手も半分、脚も半分しかない種族であり、ちょうど人間が半分に分断されたような姿をしている。しかし彼らはその一本足で力強く跳躍し、とてもうまく走るという。
このタイプのナスナースはフローベールが『聖アントワヌの誘惑』のなかに出しているし、ホルヘ・ルイス・ボルヘスの『幻獣辞典』にも掲載されている。ボルヘスは『千夜一夜物語』を訳したエドワード・レインをひいて、他にも様々な形態の種類がいるとしている*1。
上記のように、ナスナースの姿には諸説あるらしい。