*バルフート [#s7fe5918] CENTER:&size(25){Balhūt}; //balhut 地域・文化:アラビア ---- 一般的に知られている[[../バハムート]]の別綴り。 ヤークートの『諸国集成』(1228)第1章によると、大地を支える天使の足場である鋼玉が置かれている[[牡牛>../クユーター]]が足を委ねるクムクム(砂丘?)を、これまた支える超巨大な魚。アッラーは、クムクムを支える場所がなかったのでバルフートを創造したのだという。クムクムはこの魚の背びれに置かれた。この背びれは翼らしく、魚の背中のまんなかにある。バルフートはさらに「不毛な風」の背中にあるが、七つの天・七つの大地と同じくらい太い鎖によって束縛されており、その鎖は神の玉座につなぎとめられている。~ あるとき[[../イブリース]]がバルフートのところにやってきて、「アッラーはお前より巨大な生き物を創造しなかったようだ。なぜ世界を揺さぶろうとしないんだ?」とそそのかした。そこでバルフートが世界を揺らしてみようと思ったとき、アッラーはブヨを送り込んで魚の目玉を刺した。それに気を取られ、バルフートは結果として世界を揺らすのを止め、アッラーに従った。また別の話によると、アッラーが剣のような魚を送り込んだので、バルフートはそれを畏れて見つめることに専念したのだという。 ただしヤークート自身はこの物語を信じていない。 **関連項目 [#h76b8200] -[[../バハムート]] -[[キーワード/魚]] [[キーワード/世界]] ---- 参考資料 - [[資料/1005]]:34