地域・文化:イラン
中世(中期)以降のイラン語における悪魔のこと。アヴェスター語における../ダエーワであり、『アヴェスター』と同様に、パフラヴィー語文献でもデーウは善神オフルマズドに対抗する無慈悲な悪の存在であるとされた。
創造神話の書『ブンダヒシュン』第27章には次のようなデーウがリストアップされている。
アコーマン、インダル、サワル、ナングハイス、タウリズ、ザリズ(以上が六大悪魔)、タローマド、ミホーフト、アレシュク、ヘーシュム、ウィザルシュ、ウダグ、アカタシュ、ザルマーン、チェーシュマグ、ワラン、ブーシャースプ、セージュ、ニヤーズ、アーズ、ペニーフ、ナス、フレーフタール、スパズグ、アナースト、アーガシュ、ブド、アストウィハード、スール・チャシュミーフ、アポーシュ、アスピンジャルシュクンダグ、ノーグ・ノーグ*1
イランの民間伝承中では妖精族../ペリと敵対する魔族の一群である。
デーウは黒い巨人の姿をしており、長い鉤爪を伸ばし、角を生やすこともある。空を飛ぶことができ、変身することも可能である。顔が醜いので美しいペリをさらうこともある。ペルシアの伝説の王タフムーラスはデーウをほとんど殺して世界を平和にしたという。また、ソロモン王も彼らを魔術で束縛した。