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*バベル [#x3f44155]
CENTER:&size(25){Babel&br;Βάβελ};
地域・文化:グノーシス主義
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キリスト教の教父ヒッポリュトスが『全異端駁論』のなかで引用しているグノーシス派の神話「バルクの書」に登場する、悪の天使。アフロディテー、オムパレーとも言う。
登場する神話については[[../ナース]]を参照のこと。バベルは原初の母性的存在エデムの子どもたる12人の天使の第一のものである。~
エデムが配偶者のエローエイムに見捨てられたときは、アフロディテーとして、彼女に命じられて人間のあいだに不倫と離婚を引き起こした。~
エデムが配偶者のエローエイムに見捨てられたときは、アフロディテー(Aphroditē, Ἀφροδίτη)として、彼女に命じられて人間のあいだに不倫と離婚を引き起こした。~
また、エローエイムが預言者としてヘーラクレースを遣わし、十二の功業を成し遂げさせたときは、オムパレー(Omphalē, Ὀμφάλη)としてのバベルは、彼に取り憑いて、力を剥ぎ取り、エデムの劣位なる力を着せて功業を空しくした。
語源は明らかに旧約聖書の「バベルの塔」だろう。霊的存在としてはデモティック魔術パピルス(後3世紀)にその名がみえるが('''b'bel''')、[[アガトダイモーン>ギリシア・ローマ/アガトダイモーン]]であるとも言われており、悪性の存在ではない(([[資料/957]]:46-47))。また古代占星術文書の一部に惑星アフロディーテー(=金星)のダイモーンの一体としてバベトが挙げられており、これとの関連性を指摘する説もあるが、Petersonは否定している(([[資料/958]]:398-399.))。
**関連項目 [#h76b8200]
-[[悪魔学/サタン]]
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参考資料 - [[資料/955]]: 276-282; [[資料/956]]:201-206