アナトリアにはもともとフリ人やハッティ人などが住んでいたらしいが、そこにやってきて一大帝国を築いたのがヒッタイト人である。彼らの言語はインド・ヨーロッパ系のヒッタイト語だった。ヒッタイトの宗教は、当時すでに隆盛していたメソポタミアやフリ、ハッティ人からの影響が大きく、彼らがアナトリアに来る前から持っていた宗教がどんなのだったかはよくわかっていない。なお、同時代の当地インド・ヨーロッパ系言語としてはほかにルウィ語が知られている。
東南に隣接するメソポタミアと比べると、ヒッタイトは怪物や悪霊たちについてほとんど資料を残していないようだ。たとえば同じシカゴ大学東洋研究所が出版しているアッシリア語辞典を検索してみると数十の悪霊や怪物の見出しが見つかるが、ヒッタイト語辞典を探してみても悪霊の見出しは十に満たない。南部に隣接するウガリト語やフェニキア語、ヘブライ語辞書を探してもやはり十数～数十の悪霊や怪物の名が見つかることを考えるとこれは面白い特徴といえなくもない。私の探し方が間違っているのかもしれないが、類似ウェブサイトや辞典類も同じ状況だ。
テュルク諸語
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