ラフム

Laḫmu

地域・文化:アッカド


 「毛の生えたもの」。
 シュメール語でラハマだが、言葉自体はセム語起源でサルゴン時代以前にシュメール語にラハマとして入ってきた。
 ラフムはもともとは川の精霊で、野獣や家畜を、川の水を通じて面倒を見ていた。水の流れ(~~~)は流れるような体毛として表現され、それが彼の名前の語源となった。この「体毛」は多くの場合4つか6つの大きな巻き毛によって表現されている。水の精霊であるため、水の神エンキ/エアと深いかかわりがあった。また、美術上ではクサリクとも密接な関係があったらしい。新アッシリア時代には、その彫像が建築物の土台に埋蔵されて魔除け・病気除けとされた。
 創世叙事詩『エヌマ・エリシュ』では、ティアマトの11の怪物のうちの一つとされ、戦争の後はマルドゥクの配下とされるようになった。

 というわけで、ラフムはドラゴンではありません。

関連項目


参考資料 - 資料/350:; 資料/271:


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