[[TopPage]]
#csv2newpage(メソポタミア, _name, spelling, culture, reference, classif, original, body, relevant)
//,フムト・タバル,Ḫumuṭ-tabal,アッシリア,[[資料/351]]: ,[[キーワード/悪霊]],, 「素早く取り去る」。&br; 冥界の舟渡。冥界に川が流れているという観念は一般的なものではなかったが、ギルガメシュ叙事詩には「死の水」の渡し守であるウルシャナビが登場する(ただ、行き先は冥界ではなく不死の人物の住むところであった)。また、冥界の川はときどき「フブル」、シュメール語でイド・ル・ルグ(Id lu rug)「人のゆくてを阻む川」と呼ばれることもあった。悪霊ラマシュトゥが、この川を船の上でロバに乗って進んでいる図像も知られている。&br; アッシリアの皇太子クムマジュの夢の中では、アンズーの頭をしているとされた。,[[../ネルガルの14の悪魔]]、[[../アンズー]]、[[../ラマシュトゥ]]
//,アラドランムー,Aladlammû,アッシリア,[[資料/CAD]]:s.v.; [[資料/271]],[[キーワード/合成獣]],, シュメール語からの借用語。<sup>d</sup>ALAD(KAL×BAD).<sup>d</sup>LAMMA(KAL).と表記される。&br; アラドランムーという名前は新アッシリア時代のセンナケリブ期の碑文に初めて見られる。それによれば巨大な雄牛で、頭が人間であるという。このような存在はサルゴン期やセンナケリブ期によく知られていた。ちなみに「Aladlammu」という発音は実際にはハッキリしておらず、たぶんこれがもっともらしいのだろう、とのこと。&br; よく知られている、王宮の門に彫られた人面有翼牛(または獅子)は、一般的にはアラドランムーだと考えられている(クサリクではないか、という説もある)。,[[../ラマッス]]、[[../アラド]]、[[../クサリク]]
//,ウルマフルッルー,Urmaḫlullû,アッシリア,[[資料/351]]:; [[資料/128]]:; [[資料/271]]:; [[資料/350]]:,[[キーワード/合成獣]] [[キーワード/ライオン]],, 「人間ライオン」。&br; ウルマフルル。&br; 上半身が人間で下半身が四本脚のライオンという姿をしており、頭には角状冠をかぶっている。中期アッシリア、新アッシリア時代の美術にその姿が見られる。ウルマフルッルーは同様の語尾があるクルッルーやギルタブルルーと違い、前13世紀のアッシリア時代まで楔形文字文書や美術に現われていないため、アッシリア時代の造語であると考えられている。&br; ウルマフルッルーは宮殿を悪霊や不運から守る善なる精霊だとされた。とくにトイレの外側に置かれていたらしく、そこで悪霊ムキール・レーシュ・レムッティの攻撃を阻んだらしい。ライオンの姿をしているこの悪霊と剣をもって戦うウルマフルッルーの姿が彫られている円筒印章が中期アッシリアの遺跡から発掘されている。&br;&br; 資料:三笠宮崇仁『古代メソポタミアの神々』ほか,[[../スフィンクス]]、[[../ウルマフルウル]]
//,シェードゥ・レムヌ,Šēdu lemnu,アッシリア,[[資料/351]]: ,[[キーワード/妖怪]],, 「悪い精霊」。&br; シェードゥの中でも悪質なものを指す。アッシリアの皇太子クムマジュの夢の中では、鷲の爪をもつとされた。,[[../シェードゥ]]、[[../ネルガルの14の悪魔]]
//,インニン,,アッシリア,[[資料/174]]:,,, アッシリアにおける小鬼のこと。,&br;
//,ナムタルトゥ,Namtartu,アッシリア,[[資料/351]]: ,,, 冥界の侍従ナムタルの妻。その頭はクリーブであるという。ネルガルらとともに、アッシリアの皇太子クムマジュの夢の中に現われた。,[[../ナムタル]]、[[../クリーブ]]、[[../ネルガルの14の悪魔]]
//,ベドゥ,Bedu,アッシリア,[[資料/351]]: ,,, 表意的に<sup>d</sup>NE.DU<small>8</small>。&br; 冥界の守衛。アッシリアの皇太子クムマジュの夢の中ではライオンの頭と鳥の鉤爪を持つとされた。&br;,[[../ネルガルの14の悪魔]]
//,ミンマ・レムヌ,Mimma lemnu,アッシリア,[[資料/351]]: ,,, 「あらゆる悪」。&br; ネルガルの宮廷にいる悪霊の一。アッシリアの皇太子クムマジュの夢の中では、双頭で、片方はライオン、片方は(石板が欠損していて不明)であるとされた。,[[../ネルガルの14の悪魔]]
//,ムキール・レーシュ・レムッティ,Mukīl rēš lemutti,アッシリア,[[資料/351]]: ,,, 「悪の支持者」。&br; ネルガルの宮廷にいる悪霊の一人。アッシリアの皇太子クムマジュの夢の中では、頭が鳥で翼が生えているとされた。,[[../ネルガルの14の悪魔]]
//,ムフラ,Muḫra,アッシリア,[[資料/351]]:; [[資料/284]]:,,, 「口論」。&br; ネルガルの宮廷にいる悪霊の一。アッシリアの皇太子クムマジュの夢の中では、3本の脚があり、前方の2つは鳥のもので、後ろの1つは雄牛のものであるとされた。楔形文字に羅列されているアサックの1つでもある。,[[../ネルガルの14の悪魔]]、[[../アサック]]
//,シュラク,Šulak,アッシリア,[[資料/351]]:; [[資料/350]]:,,, ネルガルの宮廷にいる悪霊の一。アッシリアの皇太子クムマジュの夢の中では、後脚にライオンがあるとされた。特に風呂に潜んでいるらしい。,[[../ネルガルの14の悪魔]]、[[../シラック]]、[[../シラッキ]]
//,ラッブ,Labbu,アッシリア,[[資料/303]]:; [[資料/380]]:172-73,,, KAL.buと表記され、正確な発音はわかっていない。&br; ライオンや蛇の特徴をもつ怪物。&br; 新アッシリア時代の文書によれば、ラッブはエンリルがうるさい人類を滅ぼすために作られた怪物らしい。しかしその文書は断片しか残っておらず、詳細な物語の筋はわかっていない。ラッブは人々に加え神々さえも恐れさせた。この怪物は「50倍の長さ」で、空飛ぶ鳥をつかみ、地上にいる動物や人間たちを捕らえては貪り食っていた。そこで神々はティシュパクにラッブ退治を頼んだ。ティシュパクは初めは異議を唱えたが、……以下テキスト破損……、なんだかんだあって戦いは終わり、ラッブは戦闘神(名前はわからないが、おそらくティシュパクに)殺された。その血は3年3ヶ月3日3夜流れ続けた。&br;&br; 学者フリードリヒ・イェレミアスによれば、ラッブは場合によっては銀河の表象であるかもしれないらしい。,[[../ムシュフシュ]]、[[../フンババ]]
//,ムートゥ,Mūtu,アッシリア(たぶんバビロニアも),[[資料/351]]:; [[資料/350]]:,[[キーワード/死神]],, 「死」。&br; 悪霊の一種で、死の擬人化。ウガリト神話の死神モートに当たる。アッシリアの皇太子クムマジュの夢の中では、頭が蛇竜である人間の姿をしているとされた。,[[../ネルガルの14の悪魔]]
//,サグフルハザ,Sagḫulḫaza,アッシリア(たぶんバビロニアも),[[資料/350]]:,,, 悪霊の一種。,&br;
//,シャッガーシュ,Šaggāšu,アッシリア(たぶんバビロニアも),[[資料/350]]:,,, 「殺人者」。&br; 悪霊の一種。様々な疫病を起こして人を殺すと考えられていた。,&br;
//,シュギディンマクル,Šugidimmakku,アッシリア(たぶんバビロニアも),[[資料/350]]:,,, 悪霊の一種。,&br;
//,ウガル,Ugal,シュメール,[[資料/351]]: ,[[キーワード/ライオン]] [[キーワード/合成獣]],, u<small>4</small>-gal。&br; アッカド語におけるウガルル。&br; 頭がライオンである人間の姿をした怪物。強烈な日差しや熱をもたらすものとしての太陽の象徴。,[[../ウガルル]]
//,ウドゥ,Udu,シュメール,[[資料/227]]:,[[キーワード/悪魔]],, 悪霊の総称の一つ。,&br;
//,ギシュグドアリム,Gišgudalim,シュメール,[[資料/CAD]]:s.v.; ,[[キーワード/牛]],, giš.gud.alim。&br; アッカド語におけるクサリク、アリンブーのこと。,[[../クサリク]]、[[../グドアリム]]、[[../アリンブー]]、[[../アリム]]
//,グドアリムグシュキン,Gudalimguškin,シュメール,[[資料/CAD]]:s.v.; ,[[キーワード/牛]],, gud.alim.guškin。&br; アッカド語におけるクサリクのこと。,[[../グドアリム]]、[[../クサリク]]
//,グドゥムアンナ,Gudumuanna,シュメール,[[資料/CAD]]:s.v.; ,[[キーワード/牛]],, gud.dumu.an.na。&br; アッカド語におけるクサリクのこと。,[[../グドアリム]]、[[../クサリク]]
//,グドアンナ,Gudanna,シュメール,[[資料/351]]: ,[[キーワード/牛]] [[キーワード/合成獣]],, gud-an-na。&br; グアンナ(GU<small>4</small>.AN.NA)。&br; 「天上の(AN)牛(GUDまたはGU<small>4</small>)」。&br; アッカド語におけるアルー。&br; 人面で翼が生えている牛。シュメール語の叙事詩『ギルガメシュと天の牛』、アッカド語のギルガメシュ叙事詩第6石板にその物語が残っている。シュメール語版の物語は断片的だが、女神がイシュタルの代わりにイナンナであるほかはアッカド語版とほとんど違いはない。&br; グドアンナは現在牡牛座として知られている星座の原型でもあり、この場合は星を表す限定詞<sup>mul</sup>がついた。これは牡牛座α(アルデバラン)とプレアデス星団にあたるらしい。ちなみに、エンキドゥがイナンナ(イシュタル)に向けてこの牛の脚を投げつけたことが、牡牛座の後半身がないことの理由となっている。,[[../アルー(牛)]]
//,グアドリム,,シュメール,,[[キーワード/牛]] [[キーワード/合成獣]],, 牛頭人間。,&br;
//,アリム,Alim,シュメール,[[資料/351]]:; [[資料/350]]:,[[キーワード/牛]]; [[キーワード/合成獣]],, アッカド語におけるアリンブー、クサリク。アリムの他にグドマフ、グドアリム、グドアリンブ、ギシュグドアリムなどがアリンブーの表記に使われた。&br; おそらく牛の怪物。アリムはアッカド語で人面直立牛を意味するクサリクに訳されていることから、たぶんアリムはこの怪物のことを意味していたのだと思われる。しかし具体的な記述はない。エブラにおいてはアリムはリアヌム(雄牛)、またはウギルム(子牛)と同一視されていた。&br;,[[../アリンブー]]、[[../グドアリンブ]]、[[../グドマフ]]、[[../ギシュグドアリム]]
//,アラド,Alad,シュメール,[[資料/351]]:; [[資料/271]]:,[[キーワード/牛]]; [[キーワード/合成獣]],, 原義は不詳。&br; アッカド語におけるシェードゥ。&br; 宮殿の、男性の守護精霊で、人間の頭の雄牛だったり、普通の人間の姿をしていたりした。アラドの女性版がラマ。,[[../シェードゥ]]、[[../ラマッス]]、[[../アラドランムー]]、[[../ラマ]]
//,アブガル,Abgal,シュメール,[[資料/334]]:,賢者,, アプカルルのこと。,[[../アプカルル]]
//,インバッバル,Imbabbar,シュメール,[[資料/350]]:,[[キーワード/鉱物]],, im-babbar。&br; 「石膏」。&br; ニヌルタに倒された敵の1つ。,[[../ニグバッバル]]
//,ウルドゥニグカラグガ,Urudunígkalagga,シュメール,[[資料/350]]:,[[キーワード/鉱物]],, urudu-níg-kalag-ga。&br; 「強靭な銅」。&br; ニヌルタに倒された敵の1つ。,&br;
//,ニグバッバル,Nígbabbar,シュメール,[[資料/350]]:,[[キーワード/鉱物]],, 「石膏」。&br; ニヌルタに倒された敵の1つ。,[[../インバッバル]]
//,ウルイディム,Uridim,シュメール,[[資料/350]]:; [[資料/351]]:,[[キーワード/合成獣]],, ur-idim。&br; 「狂った(野生の)犬(ライオン)」。&br; アッカド語におけるウルディンム(ウリディムマ)。&br; 下半身(腰、後脚、尾)がライオンの、人間の姿をしている。ウルイディムは星座の名前でもあり、それは前三千年紀にまでさかのぼるものである。,[[../ウリディンム]]
//,ギルタブルウル,Gírtablúulu,シュメール,[[資料/351]]:; [[資料/350]]:,[[キーワード/合成獣]],," gír-tab-lú-u<small>18</small>-lu。&br; 「サソリ(gír-tab)人間(lú-ùlu)」。&br; アッカド語におけるギルタブルル。&br; サソリ人間。人間の身体に、サソリの尾、鳥の脚という姿をしていた。太陽が出てきて沈む山を守るとされ、太陽神ウトゥと関連付けられた。最古の例は初期王朝第2,3期の円筒印章にまでさかのぼる。",[[../ギルタブルルー]]
//,グドアリム,Gudalim,シュメール,[[資料/351]]:; [[資料/271]]:; [[資料/350]]:,[[キーワード/合成獣]],, gud-alim、gud-a-lim。&br; グドゥムアンナ、アリム、ギシュグドアリム、グドアリムグシュキン。&br; 牛人間のこと。アッカド語におけるクサリク。シュメール時代以前はメソポタミアにも野牛(バイソン)が棲息していたが、絶滅した。この絶滅した動物の呼称がおそらくグドアリムだったと考えられている。しかしグドアリムは歴史時代以降は牛人間や人面牛といった幻想動物を指すようになっていったらしい。その姿はメソポタミアでは初期王朝第2期より円筒印章などでよく見られるようになった。&br; グドアリムの姿は下半身が雄牛で上半身が人間、そして牛の角が生えているというものである。彼は太陽神ウトゥの随獣とされたり、逆に敵であるともされた。『ルガル・エ』ではニヌルタが退治した怪物の1つに数えられている。,[[../クサリク]]、[[../グドゥムアンナ]]、[[../グドアリムグシュキン]]、[[../ギシュグドアリム]]
//,ウルマフルウル,Urmaḫlúulu,シュメール,[[資料/351]]:; [[資料/350]]:,[[キーワード/合成獣]] [[キーワード/ライオン]],, ur-maḫ-lú-u<small>18</small>-lu。&br; 「ライオン(ur-maḫ)人間(lú-u<small>18</small>-lu)」。&br; アッカド語におけるウルマフルッルー。ライオンの肩から人間の上半身が出ているような姿をしており、ライオン・ケンタウロスと呼ばれる。,[[../ウルマフルッルー]]
//,ウカドゥハ,Ukaduḫa,シュメール,[[資料/351]]:; [[資料/350]]:,[[キーワード/合成獣]] [[キーワード/ライオン]] [[キーワード/竜]],, u<small>4</small>-ka-duḫ-a、u<small>4</small>-ka-duuḫ-uḫa。&br; アッカド語ではカドゥッフ、ウーム・ナイル。&br; 英語ではライオン・ドラゴン(Lion-dragon)と呼ばれる怪物。下半身は鳥で上半身はライオン、翼が生えており、アンズーと深い関係にあったらしい。もとはアンズーはライオンの頭の鳥であったが、ウル第3期以降、女神アダドに関連する動物がウカドゥハから雄牛に変わったため、アンズーの姿がライオン頭の鳥ではなくこのライオン・ドラゴンの姿であると考えられるようになったという。,[[../カドゥッフ]]、[[../アンズー]]、[[../ウ(シュメール)]]
//,クルウル,Kulúulu,シュメール,[[資料/351]]: ,[[キーワード/合成獣]] [[キーワード/魚]],, ku<small>6</small>-kú-u<small>18</small>-lu。&br; アッカド語におけるクルッル。&br; その姿はちょうど西洋の人魚にあたるが、男性である。,[[../クルルー]]
//,スフルマシュ,Suḫrmáš,シュメール,[[資料/351]]:; [[資料/350]]:,[[キーワード/合成獣]] [[キーワード/魚]] [[キーワード/山羊]],, suḫur-maš、suḫur-máš。&br; アッカド語ではスフルマーシュ。&br; 下半身が魚、上半身が山羊であるという怪物。星座としても知られ、ギリシア・ローマのカプリコーン、現代の山羊座の原型になった。&br; ただ、本来は怪物というよりは実在の魚のことを意味していたらしい。,[[../カプリコーン]]、[[../スフルマーシュ]]
//,エビフ,Ebiḫ,シュメール,[[資料/350]]:,[[キーワード/山]],, 女神イナンナと戦って倒された山。,&br;
//,ギディム,Gidim,シュメール,[[資料/193]]:; [[資料/271]]:,[[キーワード/霊魂]],, ゲディム(Gedim)。&br; シュメール語における、普段は地下世界に住んでいる死者の霊のこと。アッカド語のエテンムにあたる。&br; ギディムという言葉は前2500年ごろから知られているが、その基本的な意味はわかっていない。前二千年紀中葉には、ギディムを意味する楔形文字はほとんど悪霊、魔物を意味するウドゥグの楔形文字と区別がつかなくなり、おそらくかなりの割合で混同されていたと考えられている。&br; ギディムは基本的には暗く寂しい生活を冥界で送っており、子孫などからの供物がなくなると地上に現われて人々を脅かした。特に殺されたもののギディムは冥界に場所を定めることができず、地上に戻ってきて人々を「捕らえる」とされた。,[[../ウドゥグ]]、[[../エテンム]]
//,ウシュム,Ušum,シュメール,[[資料/271]]:; [[資料/351]]:,[[キーワード/蛇]],, 「毒蛇」。&br; 別名:ウシュムガル(Ušumgal)。&br; アッカド語でバシュム。ウシュムという言葉自体はアッカド語からの借用語。本来は単なる毒蛇で、それが神話化されて怪物と見なされるようになったらしい。&br; 角の生えた蛇の怪物。ムシュシャトルと違い、角と同時に前脚がある。叙事詩『ルガル・エ』129や『アンギム』33にその名前が見られ、ウル第3期以降には戦闘神ニヌルタに倒された敵の1つとなった。&br; 「ウシュムガル」は「最上の毒蛇」という意味で、アッカド語でウシュムガルルまたはバシュムと訳された。その毒は強力で、神々でさえ恐れさせた。,[[../バシュム]]、[[../ムシュシャトゥル]]、[[../ウシュムガルル]]
//,ムシュシャトゥル,Muššàtùr,シュメール,[[資料/351]]:; [[資料/350]]:,[[キーワード/蛇]] [[キーワード/角]],, muš-šà-tùr。&br; 「誕生の女神の蛇」。&br; アッカド語でバシュム。&br; 角の生えた蛇の怪物。ウシュムと違い、前脚がなく単に角だけが2本生えている。古バビロニアの『ギルガメシュとフワワ』では、太陽神ウトゥがギルガメシュによるフワワ退治を助けるために従えさせた7つの怪物の1つとして現われている。,[[../ウシュム]]、[[../バシュム]]
//,ムシュマフ,Mušmaḫ,シュメール,[[資料/351]]: ,[[キーワード/蛇]] [[キーワード/多頭]],, muš-maḫ。&br; アッカド語でムシュマッフ。&br; 7つの頭がある蛇。戦闘神ニヌルタやニンギルスと戦って敗れた怪物。図像上では後半身は普通の蛇であることもあれば、獣の胴体に7つの蛇の長い首が出ていて尻尾が生え、背中からなにやらぁゃιぃものがたくさん伸びていることもある。,[[../ムシュマッフ]]、[[../八岐大蛇]]、[[../ムシュサグイミン]]
//,ムシュサグイミン,Mušsagimin,シュメール,[[資料/351]]:; [[資料/350]]:; [[資料/303]]:,[[キーワード/蛇]] [[キーワード/多頭]],, ムシュサグイニム(muš.sag.inim)。&br; muš-sag-imin。&br; 「7つの頭の蛇」。&br; 戦闘神ニヌルタ/ニンギルスによって倒された「倒された英雄(Slain Heroes)」のうちの一。,[[../ムシュマッフ]]、[[../ムシュマフ]]、[[../アサグ]]
//,ラマ,Lama,シュメール,[[資料/271]]:,[[キーワード/守護霊]],, アッカド語におけるラマッス。&br; 人間の姿をした、女性の守護精霊。男性版はアラド。,[[../ラマッス]]、[[../アラド]]
//,ディムメ,Dìmme,シュメール,[[資料/94]]:;いろいろ,[[キーワード/出産]] [[キーワード/病気]],, dìm-me。&br; アッカド語におけるラマシュトゥ。&br; 産褥熱、乳幼児の病気を引き起こす悪霊。,[[../ラマシュトゥ]]、[[../ディンメ]]
//,ギシンマル,Gišimmar,シュメール,[[資料/350]]:,[[キーワード/植物]],, 「椰子」。&br; ニヌルタに倒された敵。ルガルギシュギシンマルのこと。,[[../ルガルギシュギシンマル]]
//,ルガルギシュギシンマル,Lugalgišgišimmar,シュメール,[[資料/350]]:,[[キーワード/植物]],, 別名:ギシンマル。&br; 「ナツメヤシ王」。&br; ニヌルタに倒された敵のうちの1つ。,[[../ギシンマル]]
//,クルガルラ,Kurgarra,シュメール,[[資料/93]]:; [[資料/303]]:,[[キーワード/性的倒錯]],, kur.gar.ra。&br; アッカド語でクルガルルー。&br; 『イナンナの冥界下り』にガラトゥルとともに現れる、おそらくイナンナの祭儀関係の存在。服装倒錯者らしい。&br; いろいろあって(ネティの項目参照)イナンナは冥界の捕らわれ人になり、彼女の召使ニンシュブルは様々な神々のところへと助けを求めに行った。しかしエンリルは「イナンナは冥界の崇高な掟を破ってしまった」として助けるのを拒否した。ナンナルも同様にイナンナの無謀な挑戦を指摘して、助けるのを躊躇した。最後にニンシュブルはエンキのところへ助けに求めに行った。これまでの神と違いエンキはイナンナのことを心配し、彼女を冥界から地上へ連れ戻すために、自分の爪の垢からガラトゥルとクルガルラを作り出した。そしてクルガルラには生命の食物、ガラトゥルには生命の水を与えた。&br; 彼らはエンキから知恵を授けられ、「蝿のごとく飛び」「トカゲのごとく回」って冥界へと侵入した。そこには出産で苦しんでいる冥界の女王エレシュキガルがおり、彼らはエレシュキガルに同情するふりをして彼女の歓心を買った。エレシュキガルら冥界側はクルガルラとガラトゥルに様々な贈り物を与えようとしたが、彼らはそれらを拒否し、イナンナの死体を要求した。エレシュキガルはそれを許し、死体を2人に渡した。うまくイナンナの体を取り戻したクルガルラとガラトゥルはそれぞれ生命の食物と生命の水を死体へと振りかけて彼女を復活させ、地上に連れ戻した。&br; しかし、一度冥界の住人になってしまったものを地上に返すためには代理人をよこさなければならない。そう言って冥界の裁判官アヌンナキたちはイナンナを押しとどめた。続きはガルラの項目で。,[[../ガルラ]]、[[../ガラトゥル]]、[[../ネティ]]、[[../クルガルルー]]
//,ガラトゥル,Galaturra,シュメール,[[資料/93]]:; [[資料/303]]:,[[キーワード/性的倒錯]],, gala.tur.ra。&br; ガラトゥルラ。&br; 『イナンナの冥界下り』にクルガルラとともに現れる、おそらくイナンナの祭儀関係の存在。「聖歌を歌う人」らしいが、服装倒錯者という説もある。&br; 詳細はクルガルラの項目参照。,[[../クルガルラ]]
//,マギルム,Mágilum,シュメール,[[資料/350]]:; [[資料/351]]:,船,, má-gi-lum。&br; アッカド語:マギルル(Magillu)、マギス(Magisu)。&br; マアルギルム(Máargilum)。&br; 神話的な船のこと。前三千年紀には知られていたが、その具体的な姿はわかっていない。他の「ナツメヤシ王」や「石膏」と同じく怪物ではないが戦闘神ニヌルタ、ニンギルスに倒された敵の1つとされた。,&br;
//,ウドゥグ,Udug,シュメール,[[資料/284]]:; [[資料/193]]:; [[資料/94]]:,[[キーワード/総称]],, シュメールにおける悪霊、魔物の総称。アッカド語におけるウトゥックのこと。&br; 当時、「7つのウドゥグの集団」(7 udug-chul-a-meš)というのがよく知られており、この集団はアサグ、ナムタル、ウドゥグ、アラ、ギディム、ガルラ、ディンギル・フルによって構成されていた。アサックとナムタルに変わってマシュキムとディムメが入ることもあった。&br; なお、これはアッカドにはアサック、ナムタル、(左2つのかわりにラビス、ラマシュトゥも)、ウトゥック、アル、エティンム、ガルル、イル・リムヌとして導入された。&br; 古バビロニア時代にシュメール語で書かれたある悪霊に対する呪文では、ウドゥグは「静かな通りを、夜密かに横行し、道路におおいかぶさる者」とされている。,[[../ギディム]]、[[../アラ]]、[[../ウトゥック]]、[[../シェセル]]
//,シェグサグアシュ,Šegsagàš,シュメール,[[資料/350]]:,[[キーワード/多頭]] [[キーワード/羊]],, šeg<small>9</small>-sag-àš。&br; 「6つの頭の野生の羊」。&br; ニヌルタに倒された敵の1つ。名前のとおり頭が6つある羊の怪物だったと思われる。,&br;
//,ウド,Ud,シュメール,[[資料/350]]:,[[キーワード/太陽]],, 旱魃や強烈な日差しなど、悪しき太陽の象徴である怪物。ライオンのような怪物だとされた。&br; (普通に善なる太陽を意味することもあったらしい)。,[[../ウームー]]
//,エンメシャルラ,Enmešarra,シュメール,[[資料/271]]:; [[資料/351]]:,[[キーワード/鳥]] [[キーワード/合成獣]],, 「全てのメの主」。&br; 「メ」とはシュメールの宗教における基本的な概念で、神性のようなもの。鳥と人間の合成された姿をしているとされたらしいが、アッカド時代には消えた。地下世界の神であり、スッシュル鳥(鳩の一種)と関連付けられている。7~8人の子供がいるとされた。エンメシャルラとニンメシャルラ(女性版エンメシャルラ)はエンリルの祖先だとされた。,&br;
//,ウ,U,シュメール,[[資料/350]]:,[[キーワード/天候]],, u<small>4</small>。&br; 嵐の獣。ウカドゥハのこと。,[[../ウカドゥハ]]
//,アサグ,Asag,シュメール,[[資料/350]]:; [[資料/351]]:; [[資料/271]]:; [[資料/303]]:; [[資料/227]]:,[[キーワード/病気]],, アザグ(Ázág)。&br; アッカド語のアサック。&br; 病気を引き起こす悪霊。井戸を枯らし、大地を毒で覆う。&br; シュメールでは、人々に降りかかる災厄は大きく分けて二つあると考えられていた。一つは天上の神々が下すもので、それはあくまで人々の行いに対する懲罰のようなものであった。そしてもう一つは神々ではなく、純粋な悪意を持った存在によって引き起こされる災厄である。前者はナムタルとして擬人化され、病気を引き起こす後者はアサグとして擬人化され、固有の悪霊と見なされた。つまり、ナムタルは秩序的であるのに対し、アサグは無秩序であるとされたのである。しかしアッカド時代になると、災厄はそれを引き起こす悪霊を含め、すべて神々の統率のもとにあると考えられるようになった。&br; そのような思想があったので、アサグは医学文書や祓魔文書においてたびたびナムタルとセットで言及された。これらの悪霊は医術の女神バウや、この女神と同一視されたグラ、ニニシナ、ニンカルラクといった神々によって追い払われるとされた。&br;&br; 普通アサグは個人的な病気を引き起こす悪霊だと考えられていたが、叙事詩『ルガル』においては、アサグは宇宙的な「無秩序」を象徴する怪物として登場する。アサグはアン(天)とキ(大地)の間に生まれた子供であり、クル(山、シュメール時代は敵対するものの象徴だとされた)との間に子孫を残した。その姿は非常に恐ろしくて醜悪で、川の中の魚を生きたまま沸騰させた。叙事詩の中で怪物アサグの相手をするのはバウの夫である戦闘神ニンギルス(または彼と同一視されたニヌルタ)で、彼はこの怪物を退治した。この神話の中のアサグは、同様に神々や人々に敵対する怪物であるアンズーやムシュサグイミンと同一視されていたらしい。&br; 『ルガル』の中のアサグを描いたとも考えられている図像においては、アサグの姿はグリフィンのようになっている。,[[../アサック]]、[[../ナムタル]]、[[../アンズー]]、[[../ムシュサグイミン]]
//,ネティ,Neti,シュメール,[[資料/93]]:,[[キーワード/冥界]],, エレシュキガルが支配する冥界の門番。&br; 神話『イナンナの冥界下り』において、女神イナンナはどういうわけか冥界に行ってみようと考え、自らのあらゆる神殿を放棄し、そのかわりに7つの「メ(神性)」を象徴する装飾を身に付けた。彼女は召使のニンシュブルに、もし自分が3日経っても戻ってこなければ、言われたとおりの事をするように、と伝言を残して冥界へと旅立った。&br; 冥界には門番ネティがいた。ネティは天上の女神イナンナがやって来たことに驚いて(天と冥界の境はいかなる神でも越えてはならないものだとされていた)、まずは冥界の女王エレシュキガルと相談することにした。この知らせを聞いたエレシュキガルは大いに怒り、冥界のおきてに従って彼女を迎え入れるようにネティに命令した。つまり、彼女を神としてではなく死者として扱うように命じたのである。というわけでネティは、イナンナに冥界の7つの門を通過させ、一つ通るごとに彼女の神性を意味する装飾品を取っていった。イナンナは抵抗したが、それは冥界の掟であり、逆らうことはできなかった。&br; エレシュキガルの前についた時には、イナンナは素裸になっていた。&br; エレシュキガルはイナンナに「死の目」を向けた。イナンナは死体となって倒れた。その死体は釘にかけられた。&br; お話の続きはクルガルラの項目で。,[[../クルガルラ]]
//,ガルラ,Galla,シュメール,[[資料/93]]:; [[資料/271]]:,[[キーワード/冥界]],, ガッラ。&br; アッカド語でガルルー。&br; 冥界の悪霊。人間を地下世界へ引きずり込む死神。また、ウドゥグのリストにもたびたび登場する。&br; ガルラたちは、神話『イナンナの冥界下り』において、色々あって(ネティ、クルガルラの項目参照)代理人を探さなくてはならなくなったイナンナに付き添って地上へと現われる。彼らは槍や葦筆のように細く、棒を持ち、武器を腰から下げていた。彼らは水や食物を食べず(生命がない?)、人から妻を奪い取り、乳母から子供を奪い取る存在だとされた。&br; イナンナが冥界から地上に戻ってきたとき、まず彼女の前に現われたのはニンシュブルだった。ガルラは彼女を連れて行こうとしたが、イナンナはニンシュブルが忠実な召使だとしてそれを拒否した。次にシャラ、ラタラクのところにも訪れたが、両者ともイナンナの冥界下りを嘆き悲しんでおり、イナンナは彼らを身代わりにするのを渋った。&br; 最後に彼女らが訪れたのはウルクのクラブ野原だったが、そこではなんとイナンナの夫であるドゥムジは嘆き悲しんでいるどころか彼女の王座に座り、衣服を飾り立てていた。彼女はぶちきれて言った、「さあ、お前たち、彼を連れて行きなさい!」。&br; ドゥムジは冥界に連れて行かれてはかなわないと、なんとかして逃げようとしたが、彼らの執拗な追跡の前に最終的には捉えられ、エレシュキガルの前へと連れて行かれてしまった。&br; おしまい。,[[../ナムタル]]、[[../クルガルラ]]、[[../ガルルー(悪霊)]]
//,キスキル・リラ,Kiskil-lilla,シュメール,[[資料/307]]:,[[キーワード/夜]],, 夜の女妖怪。アッカドにおけるリリートゥ。,[[../リリートゥ]]
//,ラハマ,Laḫama,シュメール,[[資料/271]]:,,, 古アッカド語lahmum(おそらく「毛の生えた」を意味する)からの借用語。&br; エンキの従者。「エングル(アブズ=淡水)の50のラハマ」と呼ばれた。神話『イナンナとエンキ』においては、神性たる「メ」をイナンナから取り返すために、エンキによって送り込まれた。&br; その姿は、アッカドのラフムとは違って具体的なものは分かっていない。ただ、ニップルのエクル神殿などの門に守護精霊として刻まれたらしい。,[[../ラフム]]
//,ディムメア,Dìmmea,シュメール,[[資料/284]]:; [[資料/94]]:,,, dìm-me-a。&br; アッカド語でいうラバス。&br; 悪霊の一種。,[[../ラバス]]
//,クリアンナ,Kulianna,シュメール,[[資料/351]]:; [[資料/350]]:,,, ku-li-an-na。&br; ニンギルス、ニヌルタの敵である怪物。前三千年紀には知られていたが、その具体的な姿はわかっていない。,&br;
//,ウル,Ulu,シュメール,[[資料/CAD]]:s.v.; ,,, U.LU&br; ウギシュガル(U<small>x</small>.GIŠGAL.LU)。&br; 後にアラと同一視されアッカド語でアルーとなった悪霊の一種。&br; アラが個人の体験に由来するのに対しウルは超自然的な現象に由来し、異常なほど強烈な風を示すのにも使われた。,[[../アラ]]、[[../アルー(悪霊)]]
//,グドアリンブ,Gudalimbu,シュメール,[[資料/CAD]]:s.v.; ,,, 人面牛、神話上の野牛。アッカド語におけるアリンブーのこと。,[[../アリム]]、[[../アリンブー]]
//,グドマフ,Gudmaḫ,シュメール,[[資料/CAD]]:s.v.; ,,, 人面牛、神話上の野牛。アッカド語におけるアリンブーのこと。,[[../アリム]]、[[../アリンブー]]
//,アラ,Alá,シュメール,[[資料/CAD]]:s.v.; [[資料/284]]:; [[資料/94]]:,,, a.lá。語尾に「悪い」を意味するフル(ḫul)がつくことが多い。&br; アッカド語ではアルー。&br; 悪霊の一種。古バビロニア時代のシュメール語文書が初見で、より古くから伝わっていた悪霊ウルと同一視された。夜に出没し、道に現われてそこを通る人をさえぎるという(塗り壁?)。心理的な恐怖に由来するものらしい。&br;「7のウドゥグ」のうちの1つでもある。,[[../ウドゥグ]]、[[../ウル]]、[[../アルー(悪霊)]]
//,イムドゥグド,Imdugud,シュメール,[[資料/271]]; [[資料/CAD]]:s.v.; ,,, アンズーの誤読。らしいが別の資料ではイムドゥグドが正しい読み。だとされている。,[[../アンズー]]
//,マシュキム,Maškim,シュメール,[[資料/271]]:; [[資料/94]]:,,, アッカド語におけるラービス。&br; 人間を監視する悪霊。,[[../ラービス]]
//,ウシュムガル,,シュメール,,,, ドラゴン。,&br;
//,ディンメ,Dimme,シュメール,,,, ディムメのこと。,[[../ディムメ]]
//,サンガ・マフ・アブズ,Sángamaḫabzu,シュメール、バビロニア,[[資料/350]]:,[[キーワード/羊]] [[キーワード/魚]],, 「アプスーの、高く浄められた祭司」。&br; 中期バビロニアのシュメール語文書に見られる、魚山羊スフルマーシュを示す言葉。,[[../スフルマーシュ]]


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