ナアエ

Naáe, Naáë

地域・文化:ブラジル・トゥクナ


 死霊のこと。
 人間の魂は死後、その人がよい人であった場合には天空の第二層にある「我々の母」タエ(Taé)のところへと向かう。この天上の世界へ向かうときには2つの樹の柱で造られている門のようなものを通らねばならず、それは互い違いに前後に動いているという。この柱の障害によって生前近親相姦したものや子供殺し、殺人者、そして悪い呪術師は天国に入ることができない。しかしそれでもこのような悪い魂がタエの世界に入ってしまったとき、彼女は2頭の怪物を解き放って魂を破壊してしまうか、または彼女自身で大地に投げ落とす。そこで魂は小さな蛙になり、そして死ぬ。また、タエは怪物たちに、偶然罪を犯してしまった魂を清めさせるために頭から脚まですべてを舐めさせる。

 最古の存在である地下世界の精霊たちもナアエと呼ばれる。ナアエたちは部族を作っていることもあるし、そうでないこともある。不死ではないが、人間よりは優れているために非常に危険な存在である。その姿は人間の姿をとることもあるが、実態は奇妙で恐ろしく、仮面に表現されることもある。たとえば盲目だったり、小さかったり、肛門がなかったりする。彼らの住んでいる地下や水の下の世界はナピ(nápi)と呼ばれ、洞窟から入ることができる。

関連項目


参考資料 - 資料/323:


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