ピグチェン

Piguchén

地域・文化:チリ


 およそ直径50cmほどので、硬い毛に覆われた、年取った大蛇。色は黒く、翼を持つ。何百年も生きているという。
 ピグチェンは山に住み、夜飛んできて、サン・ベルナルドやサンチアゴで家畜や人々を舌を出して血を吸った。昼間は古木のくぼみに隠れているが、この蛇が殺して吐き出した家畜の血が流れてきているのでそれと分かる。硬い毛は猛毒を持ち、それは人間が一瞬皮膚に触れただけで即死してしまうので、なかなか捕らえることができない。そういう理由から、ピグチェンを殺すには木ごと燃やすしかなかった。
 ピグチェンは牛の角笛が弱点なので家畜の被害を防ぐためには絶えず牛の角笛を吹けばよいとされた。この蛇はかすれた音が大嫌いなので、別の牧場に移っていってしまう。人間については、なにかしない限り襲ってくることはないという。
 また、別の伝承によればピグチェンは尾の長い狐だともいわれ、人間を襲うとされた。他にもピグチェンは上半身が剛毛で覆われた巨大なサソリで、これまた人間や家畜の生き血をすうともされた。

関連項目


参考資料 - 資料/247:; 資料/221:


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