地域・文化:中世神話
中世日本の第六天魔王神話において、アマテラスと交渉するのは一般的に第六天魔王である。しかし『八幡愚童訓』乙本だけは「大梵天王」となっている。
伊勢神宮が僧侶を近づけず、読経や念誦もしないのは、「日本という国で仏法が隆盛するおそれがあるから、行って妨げよう」として大梵天王が天から降りてきたとき、アマテラスが「私が行って仏法を止めましょう」と申し出て、梵天を騙し、日本に仏法流布の障害はなくなった。こうして約束を破ったというわけで、アマテラスは自分の前では仏法を遠ざけるようにしたのだ。
なお、群本では普通に「第六天の魔王」となっている。
参考資料 - 資料/565:256, 432-33