地域・文化:日本全国
漢字:窮奇、構太刀など。
山道で通行人の肉を切り裂く魔風。しかし切り口からは流血せず、また痛みも感じられないという。おもに東日本、とくに越前越後あたりに伝わっている。
古い暦を焼いたものを傷口にはりつければよいともいう。
鎌鼬は、文字通り「イタチ」の一種とされることもあれば、特殊な風とされることもあり、鬼神の仕業、刀剣の精霊のせい、真空によるものなど、20世紀にいたるまで様々な「正体」が考案されてきた。
似たような妖怪は各地にあるが、イタチに絞ると、京都の「風鼬」、出雲の「藪鼬」がある。
長野県上水内郡では、鎌を踏むと鎌鼬(原文「鎌いたち」)になるという俗信があった*1。