地域・文化:タイ
「美女果」。
またはナリーポン(Nariiphon; นารีผล)。
美女が果実として成っている樹木。雪山の森に生えており、裸体の美少女が枝から果実のようにぶら下がっている。髪の毛によって樹木とつながっているが、誰でもこれを収穫することができる。マッカリーポンの実は7日間は腐らずに妻として使えるが、それ以降は腐敗する。
中野美代子『綺想迷画大全』68ページに紹介されている『ロークッパッティ・アルンナワディースート』(18世紀ごろの仏教的彩色写本)にあるマッカリーポン中の美少女(下図参照)は確かに全裸だが、腰からは葉っぱのような腰巻が生えている。髪の毛によって樹木とつながっているというよりは葉っぱがそのまま髪の毛になっている感じである。また「成長途上」のマッカリーポンの実を見るに、どうやらこの果実は足の先から生えてくるらしく、脚だけの実がいくつかぶらさがっている。