ウグニードカス

Ugniedokas

地域・文化:プロシア・ザマイト


 プロシアの伝説に登場する、火の巨人の一人。巨人とはいうが、おそらくキリスト教時代以前は火の神のことだったのだろう。この伝説に登場するほかの「巨人」も同様。

 ウグニードカスは、同じく火の巨人であるウグニーガヴァスとともに2つの魔法の指輪を造った。彼らはこの指輪をアウクススティス(おそらく巨人)に与えたが、アウクススティスは空気の巨人アルギスを通じて嵐と雨の巨人ペルクナスとリトゥヴァニスに贈ろうとした。しかしアウクススティスの2人の妻であるゼミナとメリナは指輪を贈りに行こうとするアルギスに、自分たちを抱いていいからその指輪を渡すように言った。アルギスは言われたとおりにした。しかし2人の女巨人はその指輪をさらに太陽の案内人スヴェスティクスに贈った。
 このことに気づいたペルクナスとリトゥヴァニスは、ゼミナたちに対して戦いを起こした。彼女たちの側についたのはアルギスとスヴェスティクスだった。巨人たちは戦いによって多くの血を流し、空気の女巨人アルギーネはそれらを集めて虹(ヴァイヴォリスステWajworisste)を造った。虹は争っている巨人たちの間に入り、仲直りをさせた。スヴェスティクスは指輪をアウクススティスに返還したが、彼はそれをヴァイヴォリスステに贈った。
 これ以来、ペルクナス・リトゥヴァニス(嵐と雨)とスヴェスティクス(太陽)と戦うと、ヴァイヴォリスステ(虹)が現れて仲裁するのである。

関連項目


参考資料 - 資料/380:548-49


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