*レウクロコッタ [#d0b0489a]
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*レウクロコタ [#d0b0489a]
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地域・文化:ローマ
地域・文化:博物誌

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 リュークロコッタ。~
 ハイエナとアンテロープの子供である動物(プリニウス『博物誌』)。エティオピアに棲んでおり、驢馬のような大きさ、尾と胸と首はライオン、頭と蹄は穴熊のものである。また、口は耳まで大きく裂けている。歯は、クロコッタと同じように連なって生えている。また、クロコッタと同じように人間の声の真似をする。
 エティオピアに棲む、人間の声をまねることのできる動物。野獣のなかでもっとも俊足である。大きさはロバほどで、臀部は鹿に似ており、首と尾と胸部ははライオンのよう、頭はアナグマに近く、蹄は割れている。口は耳のすぐそばまで裂けており、歯のあるべきところには骨が剥き出しになっている(プリニウス『博物誌』VII.72-73)(([[資料/972]]54-55.))。~
 後代のソリヌスもインド産であるとする以外はほぼ同じように紹介しているが、綴りは写本によってレウコクロタ(Leucocrota)、レウコロタ(Leucorota)などなどバリエーションがある(『特筆すべき事物の集成』52,34)(([[資料/984]]:189.))。~
 中世以降は、だいたいインドの動物ということになっている。ホノリウス『世界の像について』第1巻第13章ではケウコクロカ(Ceucocroca)という綴りになっている。また脚は馬に似ていて、巨大な二股の角が生えているという(([[資料/980]]:124.))。フーゴー・デ・フォリエト(擬サン・ヴィクトールのフーゴー)『動物について』第3巻第8章では綴りはレウクロクタ(Leucrocuta)とソリヌスらに戻っている(([[資料/985]]:85.))。ルドルフス・フォン・エムスの『世界年代記』('''Weltchronik''')1677行ではツェノクロタ(Zenocrota)とされている。もう何でもありである。ツェノクロタはきわめて勇猛で、力強く、大胆である。その姿はロバに似ていて、首と頭はシカ、胸と脚はライオンに似ている。足は馬のものに似ている。口は耳のところまで裂けていて、歯の代わりに骨が剥き出しになっている。鋭くてノコギリのように切断できる大きな角が(一本)ある。人間の声を真似ることができるが、人の言葉を話すことはできない。(([[資料/986]]:58-59.))。フランス語『世界の像』の「インドの蛇と獣について」ではサンティコール(Centicore)として紹介されている。原形をとどめていない。やはり角が生えているとされ、耳が大きいという(([[資料/971]]:113.))。


**関連項目 [#ndde496f]
-[[../クロコッタ]]

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参考資料 -


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