*アコーマン [#d0b0489a]
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地域・文化:ゾロアスター教

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 パフラヴィー語におけるアカ・マナフ(これはアヴェスター語形)のこと。~
 もともと「悪思」という意味のダエーワだったアカ・マナフは、『ブンダヒシュン』(「原初の創造」)ではその役割が固定されるようになり、とくに大天使の筆頭を務めるウォフマン(=ウォフ・マナフ「善思」)と対立するためにアフレマンが創造した存在だということになっている。そのため終末の日にアコーマンはワフマンに滅ぼされる。~
 『ザートスプラム選集』には、ザルドゥシュト(ザラスシュトラ)の家の前までワフマンがアコーマンを追跡したとき、ワフマンはアコーマンにその家に入るように促して、すぐにきびすを返した。そこでアコーマンは自分の目的を達成することなく欺かれて、その家を立ち去った、というよくわからない伝説が述べられている。
 もともと「悪思」という意味のダエーワだったアカ・マナフは、『ブンダヒシュン』ではその役割が固定されるようになり、とくに大天使の筆頭を務めるウォフマン(「善思」)と対立するためにアフレマンが創造した存在だということになっている。そのため終末の日にアコーマンはワフマンに滅ぼされる。~
 『ザードスプラムの選集』第8章には、ザルドゥシュト(ザラスシュトラ)が生まれた夜、アコーマンが襲撃したことが描かれている。それによると、この日、アフレマンは何千ものデーウの大軍を擁して生家を襲撃させたが、神々の抵抗に遭い、目的を達成できなかった。そこで、「最も深い所にいる」アコーマンが呼び出され、「虚偽」でもってザルドゥシュトの志向に取りつくように命じた。善神オフルマズドはこれに対抗してワフマンを呼び出し、家の門の前で対面した。ワフマンは、ここであえて「入れ」と言った。しかしアコーマンは、ワフマンの言ったことをすべきではないと考え、入らなかった。こうして危機は去った(([[資料/1073]]:(24).))。
**関連項目 [#ndde496f]
-[[../アカ・マナフ]]

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参考資料 - [[資料/11]]:07

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