*リリス [#lilith]
CENTER:&size(25){Lîlîṯ, Lilith, Lilit &br;לִילִית};

地域・文化:ユダヤ
地域・文化:ユダヤ、アラム

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 正確にはリーリース。メソポタミアの[[リリートゥ>メソポタミア/リリートゥ]]がその原型。~
 聖書ヘブライ語読みはリーリース。メソポタミアの[[リリートゥ>メソポタミア/リリートゥ]]がその原型。ユダヤ教のみならず、古代・中世の西アジアでは広く伝えられていた。~
 旧約聖書では『イザヤ書』34:14に現われる魔物の一種。ここでは[[../セイリム]]と共に廃墟に出没する存在とされている。紀元前には、リリスは人間と共に住み、性的な夢魔として男性の夢の中に現われる存在だとされた。また、アルスラン・タシュの呪文ではリリスは子供をさらう妖怪であると考えられていた。~
 ユダヤ教神秘主義の経典『ゾハル』1:55aには、リリスは女魔[[../ナーマ]]と共に最後の審判の日まで生き延びるとある。ハイイム・ヴィタルは、リリスがローマを支配するとした。

 一般的な伝説では、リリスは、聖書正典の物語には登場しないが、アダムの第一の妻だったといわれている。ユダヤの伝承によれば、神は最初にリリスをアダムの妻にやった。しかしリリスはあまりにアダムから自由に遊んでおり、悪魔との子供までもうけていたので神はリリスと縁を切り、アダムに従順な、アダム自身から生まれたエヴァを作り出したという。リリスとその娘たち(リリムまたはリリンという)はその後も世界中に広がり、たびたび夢の中に現れてはまじめな男性に性的妄想を抱かせたという。リリスがアダムの妻であるという伝承は『ベン・シラのアルファベット』という、9-10世紀にイラク・イランのユダヤ人コミュニティで作成された書物で広まり、この書物は中世ヨーロッパの伝承に大きな影響を与えた。この書物によれば、リリスを防ぐのに役立つ天使の名前はSNWY、SNSNWY、SMNGLF(またはセノイSenoi、センシノイSensinoi、セマンゲラフSemangelaf)である。

**関連項目 [#relative]
-[[イスラーム、アラビア/カリーナ]]、[[ギリシア・ローマ/ラミア]]、[[../シデロス]]、[[../リリン]]、[[../ピズナイ]]、[[../アグラト]]、[[../マハラト]]、[[../ナーマ]]、[[../オビツォト]]、[[../エトレリア]]、[[../セイリム]]、[[メソポタミア/アルダト・リリー]]、[[メソポタミア/リリートゥ]]、[[カフカス/アル]]、[[アフリカ/ウェルゼリヤ]]、[[西セム諸族/タクラト]]

-[[キーワード/夢魔]] [[キーワード/魔女]]
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参考資料 - [[資料/306]]:;7:

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