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イラン/ガンダルブ
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*ガンダルブ [#gandarb] CENTER:&size(25){Gandarb, Gandarw, Gandarep}; 地域・文化:ゾロアスター教 ---- 別名:ガンダルウ、ガンダレプ(たぶん古い転写)。~ アヴェスターにおける[[../ガンダルワ]]のこと。~ パフラヴィー語の『リヴァーヤト』には、アヴェスターにはない詳細なガンダルブについての物語がある。場面は、ザラトゥーシュト(アヴェスター語のザラスシュトラ)がオフルマズド(アフラ・マズダー)に「聖なる火を守るのには誰が適任か」と聞かれたとき、ザラトゥーシュトが「キルサースプ(Kirsāsp)が適任です」と返答したところ。そこで、オフルマズドはキルサースプの魂を召喚した。しかしキルサースプはオフルマズドの炎を消したという前科を持っていた。そこで彼は魔竜アジョ・スローウバル([[../アジ・スルワラ]])を倒したことを主張し、嘆願する。それでもオフルマズドは許さなかったので、次にガンダルブとの戦闘の話を始めた。~ ガンダルブは、12の地域を一呑みするほど巨大な怪物だった。その歯には無数の死者たちが突き刺さっていた。ガンダルブはキルサースプのひげをつかんだが、彼はガンダルブを海の外へ引きずり出そうとした。戦いは9昼9夜、海で続けられた。戦うにしたがって、キルサースプはガンダルブよりも強大になっていった。~ キルサースプはガンダルブの足をつかみ、その皮を頭のところまで剥ぎ取った。そしてさらに、その皮でこの怪物の手足を縛った。キルサースプはガンダルブを引きずって海の外へと連れ出し、アークルーラグ(Āxrūrag)のところにまで運んだ。しかし彼はキルサースプの15頭の馬を殺し、そして食った。この英雄は密集したやぶの中に落とされ、ガンダルブは彼の友人であるアークルーラグ、彼の妻、彼の父、彼の乳母を連れ去った。それでも、彼は最終的に海でガンダルブを倒したのであった。~ キルサースプは、もし自分がガンダルブを倒さなければ、アハルマン([[../アンラ・マンユ]])は被造物をすべて支配しただろう、と言って締めくくった。 また、パフラヴィー語の『メーノーグ・イー・フラド』27章50節によれば、水にすむ[[../デーウ]]であるガンダルウ(Gandarw)を倒したのはサームであるとされている((Cf. TITUS Texts: http://titus.uni-frankfurt.de/texte/etcs/iran/miran/mpers/mx/mx.htm))。 **関連項目 [#relative] -[[../ガンダルワ]] -[[キーワード/海]] ---- 参考資料 - [[資料/325]]; [[資料/349]]:; [[資料/452]]:297
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*ガンダルブ [#gandarb] CENTER:&size(25){Gandarb, Gandarw, Gandarep}; 地域・文化:ゾロアスター教 ---- 別名:ガンダルウ、ガンダレプ(たぶん古い転写)。~ アヴェスターにおける[[../ガンダルワ]]のこと。~ パフラヴィー語の『リヴァーヤト』には、アヴェスターにはない詳細なガンダルブについての物語がある。場面は、ザラトゥーシュト(アヴェスター語のザラスシュトラ)がオフルマズド(アフラ・マズダー)に「聖なる火を守るのには誰が適任か」と聞かれたとき、ザラトゥーシュトが「キルサースプ(Kirsāsp)が適任です」と返答したところ。そこで、オフルマズドはキルサースプの魂を召喚した。しかしキルサースプはオフルマズドの炎を消したという前科を持っていた。そこで彼は魔竜アジョ・スローウバル([[../アジ・スルワラ]])を倒したことを主張し、嘆願する。それでもオフルマズドは許さなかったので、次にガンダルブとの戦闘の話を始めた。~ ガンダルブは、12の地域を一呑みするほど巨大な怪物だった。その歯には無数の死者たちが突き刺さっていた。ガンダルブはキルサースプのひげをつかんだが、彼はガンダルブを海の外へ引きずり出そうとした。戦いは9昼9夜、海で続けられた。戦うにしたがって、キルサースプはガンダルブよりも強大になっていった。~ キルサースプはガンダルブの足をつかみ、その皮を頭のところまで剥ぎ取った。そしてさらに、その皮でこの怪物の手足を縛った。キルサースプはガンダルブを引きずって海の外へと連れ出し、アークルーラグ(Āxrūrag)のところにまで運んだ。しかし彼はキルサースプの15頭の馬を殺し、そして食った。この英雄は密集したやぶの中に落とされ、ガンダルブは彼の友人であるアークルーラグ、彼の妻、彼の父、彼の乳母を連れ去った。それでも、彼は最終的に海でガンダルブを倒したのであった。~ キルサースプは、もし自分がガンダルブを倒さなければ、アハルマン([[../アンラ・マンユ]])は被造物をすべて支配しただろう、と言って締めくくった。 また、パフラヴィー語の『メーノーグ・イー・フラド』27章50節によれば、水にすむ[[../デーウ]]であるガンダルウ(Gandarw)を倒したのはサームであるとされている((Cf. TITUS Texts: http://titus.uni-frankfurt.de/texte/etcs/iran/miran/mpers/mx/mx.htm))。 **関連項目 [#relative] -[[../ガンダルワ]] -[[キーワード/海]] ---- 参考資料 - [[資料/325]]; [[資料/349]]:; [[資料/452]]:297
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