地域・文化:バビロニア
幼児、若者、売春をする人々を襲うとされた悪霊。こうした人々をサマナから守護しようとする目的で書かれた古バビロニア時代の祓魔文書から知られている。その姿は、口はライオンで、歯は竜、爪は鷲でサソリの尾が生えている、とされた。また、ある病気名として文書に現われることもあった。 シュメールの初期王朝時代、ラガシュやその他の都市でサマンというあまり有力ではない神が崇拝されていたが、叙事詩『ルガル・エ』では「倒された英雄」の一人として(サマンアナSaman-ana)現われている。このサマンが悪霊サマナに零落したかどうかは、定かではない。
参考資料 - 資料/271:159-60