きしおじん

Kishiojin
キシオジン

地域・文化:日本・岡山


 キシオヂン。
 鬼子母神のことだが、恐ろしい妖怪のように考えられているところもある。

 岡山県北房町(現・真庭市)の阿口にある年寄りがいた。その家で庚申の夜にぼた餅を作り、食べようとしたところ、子供が夕方から遊びに出てまだ帰ってきていない。探し回ったがどこにもいない。村中総出になったが、結局見つからなかった。三ヶ月ほど経ったとき*1、ある寺跡でその子の髪と紐帯だけ見つかった。カンパラという祈祷師に見てもらうと、これはキシオジンが掴んだとのことだった。戌亥から辰巳にかけての方角(北西から南東)に見通しのきくところはキシオジンの通り筋で、家を建ててはならないともいう。これを「天狗の通り道」ともいう。

 

関連項目


参考資料 - 資料/907:1


*1 資料/908:14では「数日後」、怪異・妖怪データベースでは「三日後」となっている。「三日後」のほうが現実的か。

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Last-modified: 2012-08-28 (火) 05:30:03