ようゆう

Youyu

地域・文化:日本・富山、新潟、群馬、長野


 ようゆふ。
 むかし越中の駒見村(まみむら)に「ようゆう」という老女がいて、ある家に長く召使として働いていた。ようゆうは狼が化けて人になったものだった。あるとき山伏が夜更けに呉服山の古い坂を歩いていたところ、狼の群れに付きまとわれたので、木に登って逃げようとした。しかし狼は頭を重ねてその上に老女がまたがり、山伏を引き下ろそうとした。そこで山伏は短刀を抜いて老女の肘を切り落とすと重なっていた狼はちりぢりに逃げうせた。夜が明けたので木から降り、駒見村が見えてきたのでしばらく休もうと立ち寄ろうとした家にようゆうがいた。彼女は傷が痛んでわめき叫んで倒れていたが、山伏を見るや否や逃げ出した。それ以降行方は知れない。このことは古い文献に載っているという(『肯構泉達録』 巻之十五[文化12年、1815年])*1

関連項目


参考資料 - 資料/222:


*1 資料/438:357

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Last-modified: 2010-06-28 (月) 05:36:25