シュラットフクス†
Schrattfuchs
地域・文化:スイス
「シュラット狐」。
狐が妖怪なのは日本だけではありません。
シュラットフクスはいつもニーダーヴァルトとブリッチンゲンにとどまっていたが、誰かから悪戯されない限り、自分から悪事を働くようなことはなかった。しかし、からかわれたら意地悪い仕返しをした。
ある夏、シュラットフクスは岩の上に寝そべっていた。それを見つけた牧夫が鞭を手にしてこの狐を打とうとしたが、当たらなかった。狐は寝返りをしただけだった。その日の夕方、牧夫は子牛が一頭いないことに気づいた。よく聞いてみると、岩溝の向こうから子牛の声がする。子牛はどんどん進んでいき、それを追っていった牧夫はすべって転んで骨折してしまった。その瞬間、この狐が喜びの声をあげた。男は狐に騙されていただけで、子牛はちゃんと存在していたのだった。
関連項目†
参考資料 - 資料/115: