ワイト

Wight, wiht, wiʒtes

地域・文化:イングランド


 ワイトの古英語形であるウィヒト(wiht)の意味は現代英語のthingかentityのようなもので、存在一般をこの言葉で意味していたらしい。だから妖怪や精霊の類もウィヒトという言葉で呼ばれるようになるわけで、たとえばウンセーレ・ウィヒト(unsǣle wiht)「不気味なウィヒト」、ユフェル・ウィヒト(yfel wiht)「悪いウィヒト」、ウェルゲ・ウィヒト(werge wiht)「呪われたウィヒト」などのように他の語と組み合わされて精霊的な存在を表現することもあった。
 中期英語ではこの語だけで精霊を意味するようになる(このときの複数語形はwiʒtes)。たとえばグロスターのロバートは「大気の精霊」だとして、幽霊(gostes)と同じようなものだとしている。

 近世以降は死語となったが、トールキン以降の現代ファンタジーなどではアンデッドの一種を意味するようである。

 ドイツ語のヴィヒト、北欧のヴェッティルと同語源。

関連項目


参考資料 -資料/619:46


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Last-modified: 2008-08-17 (日) 02:26:37