極端な記譜法

最弱音

  1. 8つのピアノ、つまりppppppppがリゲティの《ピアノのための練習曲》第1巻(1988-94)の第4番「ファンファーレ」170小節目と、第2巻第9番「めまい」にある。
    [「ファンファーレ」を以下に抜粋。2小節目の上段にppppppppあり。しかも一部にアクセント記号つき]
    http://www.toroia.info/images/pppppppp.png
    [以下は「めまい」。最後のところ。上段はピアノ最高音のC、下段は最低音のAにまで到達する。さらに、ピアノ内部の残響もふくめて音が完全に無になるように、最後の3小節はペダルの操作だけが指示されている]
    http://www.toroia.info/images/pppppppp2.png
  2. ヘルムート・ラッヘンマンの《ピアノのための「エコー・アンダンテ」》(1962)の最終音もpppppppp
    • 次点:ヴェルディの《オテロ》第2幕第5場(シャーマー版187ページ)にpppppppがある。
    • チャイコフスキーの《交響曲第六番》「悲愴」(1893)第1楽章の160小節目のファゴットで有名なppppppは、ヘンツェの《鹿の王》(1952-55)第1幕終りや、リゲティの《ピアノのための練習曲》第2巻(1988-94)にもある。
      [リゲティの例は上の「めまい」1小節目にあり。以下に「悲愴」の抜粋。2段目のFag.(=ファゴット)とある段の最後の小節。初版ユルゲンソン版なのだがピアノの数が通例の6ではなく5になっていて、下段のティンパニや上段の第1クラリネットと同じだ。後の版ではすべて6つのppppppになっているから、ユルゲンソン版は誤植ということなのだろうか]
      http://www.toroia.info/images/pppppfg.png
    • 5つとなるpppppはチャイコフスキーやマーラーの作品に頻出する。
    • もちろん、「ピアノ・ポッシビレ」のほうが弱音だということも可能だ。

最強音

  1. 8つのフォルテ、つまりffffffffがリゲティの《ピアノのための練習曲》第2巻第13番と第14番にある。
    [以下に第14番のほうから抜粋。2小節目、16/8になるところの上段の和音CFGABにffffffff。帽子アクセントも2つついている。またフォルテ6つも頻出]
    http://www.toroia.info/images/ffffffff.png
    • 次点:チャイコフスキーの《交響的幻想曲「テンペスト」》(1873)の練習番号18の多数のパートにfffffがある。[抜粋は以下。よく見ると木管楽器と弦楽器にフォルテが5つで、金管と打楽器には4つしかない。明らかに楽器の音量のバランスをとるための措置]
      http://www.toroia.info/images/fffff.png
    • ヘンツェの《大管弦楽のためのバルカローラ》の終りのほうの多数の楽器、アイヴズの《ニューイングランドの三つの小品》の「パトナムのキャンプ」のピアノの最後の和音(ただ、誤植だろう。ほかはffffだから)。
      [他にもfffff程度ならそれなりにあるはず。マーラーも1度だけ《交響曲第七番》第3楽章の「バルトーク・ピツィカート」のところで使っている]
    • ここでも「フォルテ・ポッシビレ」や「コン・トゥッタ・フォルツァ」などがもっと強いということも可能だ。
    • (大騒音で有名なチャイコフスキーの《1812年序曲》はffffまでしかいかない。もちろん楽器法――つまり演奏にもよるが花火や大砲――がその要因だ!)

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Last-modified: 2014-05-21 (水) 01:40:01 (1221d)