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*勝手な日本語版の「はじめに」 [#a57d148a]
 このページ群は、「伝統的な記譜法における極端な例」[[Extremes of Conventional Music Notation:http://www.informatics.indiana.edu/donbyrd/CMNExtremes.htm]]と題されたDonald Byrd氏(インディアナ大学の先生)のページを、勝手に日本語訳したものです。

翻訳の凡例
+厳密な翻訳ではありません。
+作品名は原則として《 》に入れました。著作名は『 』。どちらも正式なタイトルなどにはこだわらず、元ページの表記を原則的に踏襲していますが、そのままでは特定しにくいときは、Wikipedia日本語版を大いに参考にしています。作曲家名もファーストネームがあるかどうかは、ほぼ元ページにそろえています。
+作品名も作曲者名も原則として日本語訳しました。
+楽譜ということで出版社によって大きく書き方が変わってくるのですが、この翻訳ではだいたい省いてしまいました。正確に知りたければ元ページをご覧ください。
+訳者toroiaによるコメントや追加の事例は、[ ]の中に入れました。
+元ページにはありませんが、[[IMSLP:http://imslp.org/]]からダウンロードできる著作権切れの作品については、適当にダウンロードして抜粋の画像を制作し、はっつけています。また、ネットの海に漂っていたり私の手元にあったりするような著作権期間中の楽譜も、抜粋だけなら引用の範囲内ということで、はっつけました。

*はじめに [#b1e51944]
 下のほうに「ゲーム」とは書いたものの、このリストにはちゃんとした目的がある。つまり、伝統的な西洋音楽の記譜法が、一般に思われているよりもずっと複雑で繊細だということを示すということだ。まず、はっきりと決まった限界がない。あらゆる方向に拡散していくのだ。記譜法の意味するところ――意味論――が曖昧だというのは広く知られている。しかし妥当な記譜法を構成するもの――シンタックス――さえも曖昧であり、コンテクストを度外視した個別の記号についても同じことが言える。たとえば、音価はどれだけ短くしてもいいし、強弱記号のpやfの数にも限界はないし、一つの音符につく臨時記号にさえ、たぶん限りはない。このリストには、出版された楽譜のなかの二〇四八分音符や'''pppppppp'''、'''ffffffff'''、トリプル・シャープやトリプル・フラットが含まれている。私は、多くの音楽家がこういったものの存在に度肝を抜かれるだろうと信じている。でも、もっと短い音符やたくさんの'''p'''や'''f'''、クァドルプル[四重の]・シャープやフラットが不可能だということは誰も言えないだろう。~
 ゲームの決まり
+出版された作品だけに限定する。ただし、古すぎて「出版」がそれほど意味をもたない時代のものは含める。また、明記されていないもの(たとえばルネサンス音楽には複雑な連符に近いものがある)も省く。複数の曲が同点のときは、もっとも「主流の」ものを重視するようにつとめた。特に、作曲家や年代を考慮した。多くの場合、次点も載せた。これは、どれだけ尋常ではないことかのヒントになるだろうし、また実際問題としてどれだけ極端化の指標になるだろうからだ。
+「アンチ・ミュージック」や「コンセプチュアル・ミュージック」などと呼ばれるものについてはどうすべきだろうか。明らかに演奏不可能だったり聴取不可能だったりする曲、たとえば犬にさえ聴こえないような超高音のための加線、音符のない曲、永遠に繰り返す曲などもだ。また、このカテゴリーには有名な《デス・ワルツ》のような記譜上のジョークやパロディもそうだ。私は全体としては[]のなかにそうしたものを入れたが、ちゃんとした極限例としては含めていない。いうまでもなく、境界線は明確ではない。完全に演奏可能で聴取可能だが、あきらかにコンセプチュアルなもの、たとえば音符1つの作品や、音楽的な意義は大きいが、極限例はコンセプチュアルなもの、たとえば100回とか無限に繰り返される曲などもある。そうしたものはケースバイケースである。(具体例はリストにあり)
+三二七六八分音符(六五五三六分音符かも?)のある有名な《デス・ワルツ》といった記譜上のジョークやパロディなども、関連したカテゴリーを形成する。さしあたり、このカテゴリーはすべて無視したが、たぶん間違いかもしれない。誰か意見を。
+すぐれてコンセプチュアルだと思われる音楽の境界事例は「新しい複雑性」の音楽である。1つだけ例を挙げるなら、ブライアン・ファーニホウの《弦楽四重奏曲第三番》(1987)第2楽章には4段階の連符があるし、1/10や1/12など2のべき乗ではない分母の拍子もある。個人的には、こうしたものは音楽的というよりコンセプチュアルだと思いたいのだが、フェアではないだろう。たとえ私が正当であったとしても、実質的に音楽的なところはある! そして私は(あったとしても)滅多にこうした音楽を聴かないので、実際に言えることはない。でも、ファーニホウの入れ子の連符については書いた。
+このリストは記譜法に特化しているが、「音響」的な側面もすこし入れた。たとえば極端な音程と書かれた音程。

 一般的ではない記譜法の事例をあつめたものはByrd 1984や補遺のByrd 2012bにある。Byrdのコレクションは極端な例ではなく、慣例的な規則を打ち破ったものに特化している。たとえば同じ段で2つの音部記号がつかわれるとか、小節の中間で拍子記号が変わるなど。Byrd 1994は、もともとのコレクションのうちいくつかを少し議論している。しかし、極端な例と規則打破との境界線はしばしば不明確だ。どちらにせよ、Gallery of Interesting Music Notationのページ(Byrd 2012a)には、両者のもっともドラマティックな事例がある。

[謝辞や寄稿歓迎の部分は省略。[[文献についても元ページ参照:http://www.informatics.indiana.edu/donbyrd/CMNExtremesBody.htm#ref]]]

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