地域別参考資料リスト

☆試作版。
「地域・文化」項目にある名称を主軸にしていきます。
だから、かぶる書目もありますが、あまりにかぶりすぎるのはオススメのほうにまわしてます。
books.htmlのほうが「オススメ」だとすれば、
こちらはより「書庫」的なものになると思います。
以前のbooks.htmlページに掲載している資料も、この事典作成に使っているのは2/3もありませんでした。
小さな資料集やまったく関係のない本にポツリと現れるものを優先して載せていかないと、
忘れてしまったり、なくなってしまったりすることがあるからです。
また、入手しにくい資料、日本語以外の資料(99%、英語だけど)も全然紹介していませんでしたが、
実際のところは、そういうのがけっこう多かったりします。
でも、ここでも、すべてを網羅はしません(事典が完成していないので)。
ただ、実情には近いとも思います。名前を数千集めるだけなら、この程度の資料があればいいわけです。

on the webとあるのは、ペーパーメディアとして出版されてはいるものの、
オンラインで無料で見ることもできる資料のことです。直接リンクを貼ってますが、
リンク先がもうない場合はリンクしていません。
本の題名にのみリンクがあるものは、オンライン書店アマゾンへのアフィリエイト・リンクです。

ところで、キャロル・ローズさんの『世界の神獣・怪物事典』の参考資料、No.が189までしか振られていないんですが
アメリカでは200冊参考資料を使わなくてもあれだけ幅広い事典が書けるということです。うらやましい。

西から東へ。

日本
友定賢治・編 『全国幼児語辞典』 東京堂出版
日本民話の会、学校の会談編集委員会 『学校の怪談大事典』 ポプラ社
湯本豪一・編 『妖怪百物語絵巻』 国書刊行会
村上健司 『妖怪事典』 毎日新聞社
佐藤清明 『現行全國妖怪辞典』
常光徹ほか 『魔女の伝言板 日本の現代伝説』 白水社
松谷みよ子 『現代民話考 学校』 ちくま文庫
山口敏太郎 『江戸武蔵野妖怪図鑑』 けやき出版
北原保雄ほか・編 『日本国語大辞典』(リンク先は「別巻」) 小学館
寺島良安 『和漢三才図会 7』 東洋文庫

韓国
村山智順 『朝鮮の鬼神』 国書刊行会

琉球
中本正智 『図説琉球語辞典』

中国
袁珂 『中国神話大事典』 大修館書店
高馬三良・訳 『山海経 古代中国の神話世界』 平凡社ライブラリー
干宝 『捜神記』 平凡社ライブラリー

仏教
山邊習學・訳 『国訳一切経 経集部八』 大東出版社
*「正法念処経」を使用。漢語原文の書き下しで、冒頭には解説があり、漢語読みや注釈もついている。原文は大正大蔵経第17巻経集部4にあり、こちらは写本ごとの詳細な異同を知ることができるが、解説も注釈も読みもない。ついでに大きくて持ちにくい。
榊亮三郎・訳 『飜訳名義大集』 臨川書店
*東洋文庫から、1989年にStudia Tibeticaシリーズの「新訂翻訳名義大集」が出版されている。これは不完全な写本に頼らざるを得なかった榊訳に対し、直接現地へおもむいて書写 するなどして正確を期した上、榊訳にはなかったモンゴル語訳も加えたものである。ただし、榊訳にはあった日本語訳はついていない。非売品らしい。
坂本幸男、岩本裕・訳注 『法華経』 岩波文庫
漢文、和訳、サンスクリット語原典からの和訳を並べる。
『大正新脩大藏經』第十九巻密教部二 on the web
望月望亨・編 『望月仏教大辞典』 世界聖典刊行会
*非常に詳細な仏教用語の辞典。餓鬼や鬼神の類について詳細な出典はこれを利用した。
中村元・訳 『ブッダ 悪魔との対話』 岩波文庫
*「サンユッタ・ニカーヤ」後編。前編は「神々との対話」。

シベリア
山北篤・監修 『東洋神名事典』 新紀元社
斉藤君子・編訳 『シベリア民話集』 岩波文庫

フィリピン
マシュー・バンソン 『吸血鬼の事典』 青土社

パラオ
『土方久功著作集 第二巻 パラオの神と信仰』 三一書房

メラネシア
棚瀬襄爾 『他界観念の原始形態』 創文社
水木しげる 『あの世の事典』 ちくま文庫(棚瀬さんのものの要約)

ニューギニア
水木しげる 『妖鬼化 第5巻 世界編』 ソフトガレージ
山田陽一 『霊のうたが聴こえる』 春秋社

オーストラリア
K・ラングロー・パーカー 『アボリジニー神話』 青土社
J. G. フレイザー 『火の起源の神話』 角川文庫

ヴェトナム
大西和彦 「ベトナムの龍」in『アジア遊学』28号 勉誠出版

ミャンマー
大林太良 『神話の話』 講談社学術文庫

スリランカ
那谷敏郎 『「魔」の世界』 講談社学術文庫

ヒンドゥー
菅沼晃・編 『インド神話伝説辞典』 東京堂出版
上村勝彦 『インド神話』 ちくま学芸文庫
*『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』などの叙事詩から直接物語を要約。具体的な箇所も記されている。『マハーバーラタ』(ちくま学芸文庫)については著者が実際に同文庫から未完ながら訳出しており、原典訳に当たることができるところが多い。未完であるという以外は、山際素男訳『マハーバーラタ』の存在意義はほとんどなくなった。

ヴェーダ
辻直四郎・訳 『リグ・ヴェーダ賛歌』 岩波文庫
*主要な賛歌を抜粋して訳す。

キルギス
野尻抱影 『星と伝説』 中公文庫
若松寛訳 『マナス 青年編』 東洋文庫

マニ教
ミシェル・タルデュー 『マニ教』 文庫クセジュ

ゾロアスター教
野田恵剛 「ティシュタル・ヤシュト」in『中部大学国際関係学部紀要』28巻 on the web(ティシュタル・ヤシュトで検索)
岡田明憲 『ゾロアスター教の悪魔払い』
伊藤義教訳 『世界古典文学全集 ヴェーダ/アヴェスター』 筑摩書房
*アヴェスターから主要な部分を抜粋して訳す。原語表記(ローマ字)もある。
プルタルコス 『エジプト神イシスとオシリスの伝説について』 岩波文庫
スティグ・ヴィカンデル 『アーリヤの男性結社』 言叢社

アッカド
*アッカドなど、西アジアについての最新の動向や幅広い参考資料一覧は、前田徹、山田 雅道、山田 重郎、川崎康司、小野哲、鵜木 元尋『歴史学の現在 古代オリエント』(山川出版社)を参照。この本にある文献をたどっていけば(学者や専門家でない限り)充分。2004年、古代オリエントを網羅する事典が相次いで出版された。ひとつは「舶来もの」のピョートル・ビエンコウスキ『図説古代オリエント事典―大英博物館版』(東洋書林)、もう一つは日本オリエント学会の『古代オリエント事典』(岩波書店)。なぜ半年をおかずして類書が立続けに出されているのか?業界の裏事情は謎。なお、「幻想動物事典」の興味からすると、両者とも「怪物」や「精霊」についてはほとんど充実した記述が見られない。内容は『図説』のほうがいくぶんましだが、岩波のほうにも参考書誌といくつかの図像が見られる。でも、「怪物」については下に紹介する『古代メソポタミアの神々』、「精霊」については『メソポタミア』のほうがはるかに安価で充実している。
矢島文夫 『ギルガメシュ叙事詩』 ちくま学芸文庫
*アッカド語の叙事詩を第11書板まで翻訳。ただし、物語と関係ないという理由から、第12書板は訳していない。「イシュタルの冥界下り」も訳出されている。日本語だと、月本照男『ギルガメシュ叙事詩』(岩波書店)に、出版当時(1996年)までに利用できた各言語版の『ギルガメシュ叙事詩』をおおむね訳しているので、学術的にはこちらのほうがよい。また、思想背景も詳細に論じている(矢島訳は、発掘から翻訳までの歴史を紹介している)。最新の研究はA. R. George "The Babylonian Gilgamesh Epic: Introduction, Critical Edition and Cuneiform Texts" , Oxford University Press(2003)にある。バビロニア語の原文、転写、英訳があり、ギルガメシュその他のキャラクターの歴史や関連する神話についても詳しく書いている。
Martha T. Roth編 The Assyrian dictionary vol.17 S Oriental Institute Publications
*アッカド語(バビロニア語、アッシリア語など)の辞典。それぞれの単語の用法、語義、出典、実例と翻訳など。アッカド語辞典の基本。いまだ出版途中。『幻想世界の住人たちII』の参考文献にもある。
田辺勝美・編 『大英博物館アッシリア大文明展−芸術と帝国 図録』
三笠宮崇仁・編 『古代メソポタミアの神々』 集英社
ジャン・ボテロ 『メソポタミア』 法政大学出版局
Jeremy Black & Anthony Green "Gods, Demons and Symbols of Ancient Mesopotamia" University of Texas Press
Gwendolyn Leick "A Dictionary of Ancient Near Eastern Mythology" Routledge

アラビア
那谷敏郎 『「魔」の世界』 講談社学術文庫
大場正史・訳 『バートン版千夜一夜物語 4』 ちくま文庫
*現在もっとも入手しやすく安価なのが、このバートン版からの重訳であるちくま文庫版である。しかし厳密なアラビア語からの原典訳は、平凡社の東洋文庫から出ているものがある。こちらのほうには各巻末にローマ字表記つきの用語集がある。
マシュー・バンソン 『吸血鬼の事典』 青土社
井筒俊彦・訳 『コーラン』(リンク先は上巻) 岩波文庫
*(当たり前だが)日本語訳のみ。日本ムスリム協会の『日亜対訳注解聖クルアーン』は対訳なのでアラビア語原文も読める。オンラインで検索も可能

ユダヤ
Encyclopedia Judaica
*ホロコート後、70年代に出版されたユダヤ百科事典。幻想動物関連では、ゲルショム・ショーレムらそうそうたる顔ぶれが名を連ねる。
Jewish Encyclopedia on the web
*ホロコースト以前、前世紀初頭に出版されたユダヤ百科事典。幻想動物関連では、モーゼス・ガスターあたりが執筆する項目が有用。
Gustav Davidson "A Dictionary of Angels" Free Press: 邦訳グスタフ・デイヴィッドスン 『天使辞典』 創元社


オセット
大林太良・編 『日本の古代13』 中公文庫
ジョルジュ・シャラシジェ 「オセット人 宗教と神話」in『世界神話大事典』

トルコ
ジャン=ポール・ルー 「トルコモンゴルの魔物」in『世界神話大事典』 大修館書店

カナアン
谷川政美 『バアルの神話』 新風舎
*原文からの転写、それに対する正確な日本語訳、聖書との関連などがある。

グノーシス主義
荒井献ほか・訳 『ナグ・ハマディ文書1 救済神話』 岩波書店
*グノーシス主義の創造神話などを、コプト語写本のナグ・ハマディ文書から訳出。全4巻。ローマ字綴りがある固有名詞もあればない固有名詞もあり、そのあたりの規準がよくわからない……。

エジプト
Richard H. Wilkinson "The Complete Gods and Goddesses of Ancient Egypt" Thames & Hudson: 邦訳リチャード・ウィルキンソン 『古代エジプト神々大百科』 東洋書林

ロシア
栗原成郎 『ロシア異界幻想』 岩波新書
フェリックス・ギラン 『ロシアの神話』 青土社

ポーランド
フェリックス・ギラン 『ロシアの神話』 青土社

ルーマニア
ジャン・マリニー 『吸血鬼伝説』 創元社

アルバニア
アルシ・ピパ 「アルバニアの神話」in『世界神話大事典』 大修館書店

古代ギリシア
健部伸明と怪兵隊 『幻想世界の住人たち』 新紀元社
ヘシオドス 『神統記』 岩波文庫
アポロドーロス 『ギリシア神話』 岩波文庫

ローマ
荒俣宏 『怪物の友 モンスター博物館』 集英社文庫

悪魔学(Demonology)
共同訳聖書実行委員会 『新共同訳 聖書』 日本聖書協会
現在、もっとも広く利用されている日本語訳聖書。ただし意訳が多いとの批判もあり、本格的に聖書研究をするなら、下のBiblia Hebraica Stuttgartensiaやギリシア語原典を利用するのが普通である。
フレッド・ゲティングズ 『悪魔の事典』 青土社
健部伸明と怪兵隊 『幻想世界の住人たちII』 新紀元社
BIBLE SOCIETY "Biblia Hebraica Stuttgartensia 5th edition" American bible Society
*『新共同訳』の旧約部分の原本。もちろんヘブライ語(とアラム語)で、マソラ記号、アクセント記号つき。写本による細かい異同も注記。ただ一つ問題なのは、解説がラテン語であるということ。いちおう、ラテン語用語集というのはあるんだが。
コラン・ド・プランシー 『地獄の辞典』 講談社
*原典の1/10しか訳出されていないが、悪魔についての項目、日本についての項目はほぼ全訳されている。講談社+α文庫から文庫版が出ているが、絶版のもよう。
S. L. MacGregor mathers tr. "The Book of the Sacred Magic of Abramelin the Mage" Dover Publications: on the web
*アブラメリンの現在の状況については「アブラメリンの魔神」の項目参照。

博物誌
Oxford English Dictionary Second Edition
荒俣宏 『アラマタ図像館(1) 怪物』 集英社文庫

北欧
谷口幸男・訳 『エッダ 古代北欧歌謡集』 新潮社
*「詩のエッダ」「散文エッダ」を訳出。しかし「散文」つまりスノッリ・ストゥルルソンのほうは、第一部の「ギュルヴィたぶらかし」のみで、第二部の「詩語法」と第三部の自作の詩は省略されている。詩語法の一部はステブリン・カーメンスキィの『神話学入門』にある(ただし、この本は「神話学入門」には向いていない)。

スウェーデン
尾崎義ほか・著 『スウェーデン語辞典』 大学書林

スイス
スイス文学研究会編 『スイス民話集成』 早稲田大学出版部

ドイツ
グリム兄弟 『ドイツ伝説集』(上) 人文書院
*古典的な、ドイツの伝説集。上巻には民話的な伝説が、下巻には歴史的な伝説が収められている。
コラン・ド・プランシー 『地獄の辞典』 講談社
植田重雄 『ヨーロッパの祭と伝承』 講談社学術文庫
健部伸明と怪兵隊 『幻想世界の住人たちII』 新紀元社
金田鬼一・訳 『完訳 グリム童話集』 岩波文庫
谷口幸男 『ドイツ民俗学小辞典』 同学社
野島利彰 「ドイツの狩猟(9)‐狩猟家と信仰(迷信、ホラ話、ヴォルパーティンガー、聖フーベルトゥス)」駒澤大学外国語部『論集』第36号
相良守峯・訳 『ニーベルンゲンの歌』前編 岩波文庫
相良守峯・訳 『ニーベルンゲンの歌』後編 岩波文庫
*竜の話はほとんど出てこないが、いちおう前後両方に少しだけ見える。シズレクス・サガから指環以降に至る「ドラゴン退治のジークフリート」伝説の詳細を知りたいのなら、石川栄作 『「ニーベルンゲンの歌」を読む』 と 同 『ジークフリート伝説』(両方とも講談社学術文庫)は必須。

フランス
植田祐次ほか・訳 『ブルターニュ幻想集』 現代教養文庫(出版社倒産)
マイケル・ページ 『想像と幻想の不思議な世界』 教育社
Gervase of Tilbury "Otia Imperialia -Recreation for an Emperor-" (Oxford Medieval Texts) Oxford University Press
あの『皇帝の閑暇』のラテン語校訂と英訳である。といってもAmazon.comで冒頭数ページを確認しただけなので内容は見てない。第三部のみ、和訳でティルベリのゲルウァシウス・著、池上俊一・訳『皇帝の閑暇 叢書西洋中世綺譚集成』が青土社から出版されている(ラテン語表記なし)。

エウスカルドゥナ
吉田浩美・訳注 『バスクの伝説』 大学書林

イングランド
キャサリン・ブリッグズ 『妖精の国の住人』 ちくま文庫
キャサリン・ブリッグズ 『妖精事典』 冨山房

ウェールズ
ベルンハルト・マイヤー 『ケルト事典』 創元社
*ケルト関係の参考資料については、鶴岡真弓 『ケルト美術』(ちくま学芸文庫)の巻末にあるものが、『ケルト事典』までの先史時代から古典文献、民話にいたる文献を網羅している。欧米の専門書分権情報は『ケルト事典』や下のMacKillopの事典を参照のこと。

スコットランド
James MacKillop "Dictionary of Celtic Mythology" Oxford University Press

アイスランド
トマス・カイトリー 『妖精の誕生』 現代教養文庫(文元社)

スペイン
トマス・カイトリー 『妖精の誕生』 現代教養文庫(文元社)

西アフリカ
水木しげる 『妖怪画談』 岩波書店
マシュー・バンソン 『吸血鬼の事典』 青土社

マヤ
林屋栄吉・訳、レシーノス・原訳 『ポポル・ヴフ』 中公文庫
*想像できるように、スペイン語からの重訳。ただし、日本語ではほかに入手する方法もない。最近の学術的なものでは、マイケル・D・コウの『古代マヤ文明』に簡単な要約がある。

南米
三原幸久 「ラテン・アメリカの妖怪と魔神たち」in『妖怪魔神精霊の世界』

チリ
ホルヘ・ルイス・ボルヘス、マルガリータ・ゲレロ 『幻獣辞典』 晶文社

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