Doujin
地域・文化:中国・明代
瞳の中に住む小人。命名したのは蒲松齢だと思われる。
ある人が他人をじろじろ見つめていたところ、「じろじろ見るな」と言われた。その途端その人の姿は視界から消え、変わりに視界に曇りが出来るようになった。その曇りはどんどん悪くなっていき、男はとうとう失明してしまう。どうしようもなかったが、ある日、突然鼻の穴から小人が二人出てくると同時に視界が正常に戻った。どうもこの小人が目玉の中に入っていたらしい。しかし小人が鼻の穴に戻るとまた失明する。そんなこんなで小人は片方の目に移り住み、もう片方の目だけ見えるようになった、という。
岩波文庫版では省略されている。なお、『聊斎志異』は志怪小説と伝奇小説の間に位置する小説で、話自体が作者による創造かはたまた事実の伝聞か判断できないものが多い。
関連項目†
参考資料 - 蒲松齢『聊斎志異』第1巻