牛打ち坊†Ushiuchibou
うしうちぼう 地域・文化:日本・徳島 牛馬にわずかに傷をつけるだけで死に至らしめる獣。狸に似ているが俊敏で捕えられない。 昭和初期ぐらいまではこの怪物を寄せ付けないための儀礼が阿波郡と麻植郡で行われていた。まず初めに子供が金銭を集め、麦わらで十三夜までに牛飼小屋(盆小屋のこと)を三つ作る。その中に祀るのを牛飼坊という。徹夜して、夜明けごろに「牛飼坊追い込んだ」と言って、それから夕朝三度、小屋に火をつける。そして「牛打坊を焼き殺した」と言い、行事を終える。炎が高く上がるほどよいのだという。この「牛飼坊」(牛打坊)というのが牛に祟るからこれを行なうらしい。金銭を用意しないところに対しては、茄子を取ってきて四本脚をつくり坂を転がすと飼っている牛馬が死ぬという。だからしかたなく金を出すという*1。 関連項目†参考資料 - 資料/222: |