メノイテス

Menoitēs

地域・文化:古代ギリシア


 メノイテース。
 冥界(ハデス)の住人。冥界の王ハデスの牛を飼っている。親はケウトニュモス。
 ヘラクレスは、12の仕事の最後のものとして冥界からケルベロスを連れてくるように命ぜられた。冥界に下ったヘラクレスはそこで霊魂に血を捧げたいと思い、ハデスの雌牛の1頭を殺した。すると、雌牛を飼っていたメノイテスがヘラクレスに相撲を挑んだ。しかしギリシア文学の中でもほとんど無名に近いメノイテスがヘラクレスに勝てるわけもなく、彼は体の真中をつかまれ、脇の骨を折られてしまった(アポロドーロス『ギリシア神話』II.5.12)。
 その少し前、エリュテイアにいた巨人ゲリュオネスの牛をヘラクレスが奪ってくるように命ぜられた時の話にもメノイテスが少しだけ登場する。ヘラクレスがエリュテイアのアバース山に宿っていた時、犬が彼を見つけて突進してきた。ヘラクレスは棍棒で犬を殺し、さらに犬を助けにきた牛飼いのエウリュティオンまでも殺した。これを見ていたメノイテスはゲリュオネスにこのことを告げた。ゲリュオネスは牛を盗んでいたヘラクレスを発見して追いかけたが、あっという間にヘラクレスに殺されてしまったのであった(アポロドーロス『ギリシア神話』II.5.10)。

関連項目


参考資料 - 資料/22:


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Last-modified: 2010-06-28 (月) 05:31:14