クロコッタ†
Crocotta, Corocotta, Crocotte, Crocuta
地域・文化:博物誌
プリニウスによれば、ハイエナと雌ライオンの子供だとされている。エティオピアに棲み、人間の声と牛の鳴き声をそのままそっくり真似ることが出来た。
クロコッタは歯ぐきが全くない。その歯は、まるで上下の顎骨が盛り上がったような感じである。その歯は、すり減ることもなければ壊れることもない。
クロコッタの伝承は中世ヨーロッパにも受け継がれた。
ブルネット・ラティーニ『宝典』第1巻第5部第191章(英訳では第189章)「ハイエナ」では、プリニウスのとおりエティオピアの動物としてクロコト(Crocote)が紹介されている。それによると、声は人間に似ていて、口には歯や舌がなく、大きな一つの歯に生えており、それを箱のように閉じるという。また、雄のハイエナと雌のライオンから生まれるという。これまた写本によりココト(Cocote)、コロコクト(Crococte)などのバリエーションがある*1。英訳ではカコテ(Cacote)になっている*2。
関連項目†
参考資料 -