Shin
地域・文化:中国
竜の一種で蛟の仲間。蜃気楼を起こす。
『本草綱目』には、蜃は蛇に似ているが大きく、角があって竜のようだとある。そのタテガミは赤く、腰から下の鱗は逆向きに生えている。竜と同じく燕を食べる。
蜃はたびたび「気」を吐いて、楼台城郭を何もない空に描く。それは蜃楼または蜃気楼、海市と言われ、特に雨の降りそうなときに現われる。また、蜃の脂肪を蝋に混ぜると蝋燭の一種ができる。この蝋燭に火をともすと、中に楼閣が見えるという。
蜃は、蛇と雉が交尾した結果生まれるともいわれる。また、正月に蛇と雉が交尾して卵を産み、それが雷に打たれて地中に埋まり、蛇の形になり、2,300年立つと天に上がる。しかし地中に埋まらなければただの雉が産まれる、とも言う。『礼記』では、雉が海に入ると蜃になるとされている。
関連項目†
参考資料 - 資料/152: