アルウェッゲルス

Arweggers

地域・文化:ドイツ


 アルヴェッガース?
 『グリム童話集』KHM113「王さまの子どもふたり」に出てくる小人たち。仕事好き?。
 物語では、謎の巨人王に誘拐された某国の王子(16)が巨人王に無理難題を押し付けられ殺されそうになるが、お姫様たちの助力によりなんとか危機を切り抜けるというもの。最後はもちろんハッピーエンド。
 その中で巨人王が大きな仕事を王子に命じるところがあるが、王子にはそれができない。そこでお姫様の末っ子が王子を助けるときに小人たちが出てくるのである。お姫様はまず王子を眠らせ、その間に白いハンカチを結んでコブをつくり、そのコブで地面を三回叩いて「アルウェッゲルスや、出ておいで!」と言って、このアルウェッゲルスたちを呼び寄せた。アルウェッゲルスは仕事を言いつけられるとすぐに自分たちの同類を方々から集めてきて、数時間で大変な大仕事を何度も終わらせた。彼らを元の場所に返すときも同じことをすればよかった。
 グリムによれば、アルウェッゲルスの語源はイヤウィッガ~アングロサクソン語の「耳のような形をした虫」を語源とする「ハサミムシ」ではないか、とのことで、北欧神話のアウルワグル(アウルヴァング?)との名前の関連性も指摘している。また、この話の伝わっているパーデルボルン地方が属していたウェストファーレンの古い方言ではアルウェッゲルスは単に「労働者」という意味であるという。

関連項目


参考資料 - 金田鬼一訳『完訳 グリム童話集』、http://www.rogerlie.de/maerchen/deutsch/text/grimm18.html


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Last-modified: 2010-06-28 (月) 05:40:07