地域・文化:西ヨーロッパ
「投槍」。 ジャキュラス。 翼のある巨大な蛇。2本の前脚があるとされることもある。ローマの詩人ルカヌスの『内乱』第9巻や中世の動物誌に言及されている。 ヤクルスは獲物をとらえるとき、まず木に登り、枝につかまる。有望な獲物が近づいてくると飛び降りて背中につかまり、牙を首に突き立てる。ヤクルスの名はこの行動から来ている。
ルカヌスはまずリビアに棲む危険な蛇の一種として「空を飛ぶヤクルス」と言及し(IX, 720)、次のようにその害を謳っている(IX, 822-825)*1。
さらに、見よ、遠く離れた、実のならぬ木の上で身を構える蛇がいた。 アフリカではヤクルスと呼ばれたその蛇は、一閃、パウルス[兵卒の一人]に 飛びかかると、その頭を貫き、額から抜け出て、逃げ去った。
参考資料 - 資料/334:193