シャイターン

Shaiṭān

地域・文化:アラビア


 『コーラン』に登場する悪魔のこと。
 イブリースと違い、コーランでは多くの場合定冠詞がついて「アル=シャイターン」となる。

語源はヘブライ語のサタン(シャーターン)で、こちらも旧約聖書では多くの場合定冠詞がついて「ハ=シャーターン」となる。第一音節のāがayになったのは、アラビア文字のヤー(ya)が初期クルアーン写本(とくにヒジャージー体)においてāという母音代替文字(mater lectionis)であったためであるらしい。この読み方はその後最終母音にのみ適用されるようになったので、本来はシャー(shā-)ターンと読むはずだった単語がシャイ(shay-)ターンになったのだという*1

 ジンを5つのレベルにわける説では、シャイターンは三番目に強いジンだとされる。

関連項目


参考資料 - 資料/164; 資料/31


*1 資料/577:680

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