地域・文化:ローマ
「口なし」。
メガステネスによると、インドの東境、ガンジス川の源流近くに住んでいる種族。アストミには口がなく、毛が全身をおおっている。綿で着飾っているのだが、口がないので、鼻の穴から吸い込む芳香だけで生きている。だから飲食をすることがなく、様々な植物の根や花、果実といったものの香りを、いわば「食べている」のである。また、彼らは長旅に出るとき、そうした香りのするものを持っていく。メガステネスによると、ふだんよりも強い香りをかぐと簡単に死んでしまうことがあるという(プリニウス『博物誌』第7巻25)*1。
参考資料 - 資料/24: