オリエンス

Oriens
Ὀριένς

地域・文化:悪魔学


 ラテン語で「東」を意味する悪魔。
 初出はおそらくオーヴェルニュのギヨーム『世界について』(De universo, 13世紀前半)で、彼によると『大円環』(Major circulus)と呼ばれる悪なる技法のなかにおいて、世界の四つの方位からやってくる四人の悪魔の王の一人だとされている。彼らは軍勢や郎党を付き従えている。ほかは../オッキデンス../レックス・アウストリ../レックス・セプテントリオヌス
 イタリアの占星術師チェッコ・ダスコリ(1257-1327)もまた儀式魔術について述べるなかで、「ゾロアスター」が四方位に立つ徳の高い精霊を発見した、と語り、その名としてオリエンスと../アマイモン../パイモン../エギムを挙げている。チェッコによるとオリエンスらは天の上層階級に属する精霊であり、それぞれ25の精霊の軍団を付き従えている。しかし彼らは、「その気高い性質のゆえに」人間の血や、死人や猫の肉をいけにえとして求めるのだという*1

 『アブラメリン』では、八人の副王のうちの一人として多くの精霊を従属させている。

関連項目


参考資料 - 資料/224: 153


*1 資料/1011:222-223, -37.

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